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「ふん、あいつらなかなかやるじゃねーか…」
零は嬉しそうにほくそ笑む。
「そろそろ、カタ付けんと総倒れになってまう……」
「あぁ、そろそろ本気出すでぇ!」
両チーム体制を立て直す。
「なぁ、親父。タイマンはれや」
先にけしかけてきたのは一郎だった。
一郎と零のパワーは恐らく互角。
お互い消耗しているふたりがガチンコバトルとなると、どちらが先に倒れてもおかしくない状況だった。
こうして始まった一郎と零のバトル。それはまさに親子喧嘩そのものだった。熱いぶつかり合い。激しい攻撃。
今までに見た事のないくらい白熱してる試合に四葉は手に汗握る思いで見つめていた。
「お父さん……頑張って……」
しかし、四葉の声は届くことなく、バトルを制したのは一郎だった。
零は、一郎の渾身の一撃をまともにくらい、そのまま場外へと吹っ飛ぶ。
この試合は30秒以上場外に出ると失格となる。
「お父さん!!!!!」
四葉は駆け寄ろうとするも、合歓に止められてしまう。
「四葉ちゃん、今は辛いかもだけど、試合が終わるまでは、ここは耐えて。」
四葉の悲痛な叫びは観客の完成に飲み込まれてしまう。
30秒。
「そんな……」
零はどうやら意識はあるようだが動けないらしい。
先に1人脱落してしまったどついたれ本舗。
簓と盧笙の攻撃により三郎と二郎も大ダメージを受ける。そして、盧笙の渾身の一撃により、三郎を庇った二郎が先にダウン。
三郎も必死に対抗するが、簓のリリックによりダウンした。
一郎VS簓と盧笙。
一見不利なように見えたBuster Bros!!!だが、一郎の攻撃により盧笙もダウン。
残りは一郎と簓。一騎打ちとなった。
東東京を制したチームMad Comic Dialogueの仲間同士だった2人のバトルはさらに白熱し、会場は大いに盛り上がった。
そして、決着が着いた。
先に意識を飛ばしたのは、
「勝者!Buster Bros!!!」
簓だった。
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作者名:蒼依 | 作成日時:2022年12月11日 21時