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ホテルのレストランで食事を取った4人。
同じホテルに泊まってるであろう他のチームに会うことを避けて、ワンランク上のレストランを選んだがそれは正解だったようだ。
昼間簓たちが見てたロビー横のホテルには他のチームがいたようで、何やら揉め事があったらしい。
「いやぁ〜久々に良いもん食わしてもらいましたわ〜」
「なんかすんません、全部出してもろてもうて……」
結局食事代は零が全て出すことになった。
「ま、言い出しっぺは俺だし、気にすんなって!明日に向けていい景気付けになっただろ?」
「おう!その分めっちゃ気合い入れて本気出したるでー!!」
3人ともそこまで緊張してない用で四葉は安心していた。
それにしても今日のご飯はいつにも増して高級だったな…と、振り返る。
親子で外食はたまに行く程度で、簓と盧笙と出会う前は食事は基本四葉が作っていた。
母親のいない我が家。家事をするのは自然と四葉になっていったが、零が家にいる時は必ず2人でやるのだ。四葉は特に2人でする料理の時間がとても好きだった。自分が作った食事を父親が美味しそうに食べてくれるのが好きだった。
だから、家では極力四葉が食事を作るのだ。
久々の父と友人達との外食。たまにはこういうのも楽しくていいな!と四葉はご機嫌で部屋に戻って行った。
「四葉は明日の試合どこで見る?一応俺たちの観戦席もあるが……」
そう、観戦席は1番上から全体を見ることの出来る特等席。だが、1人になってしまう。
四葉はそれが不安に思っていた。
「私は前でみたいな。頑張ってるお父さんたちを、近くで応援したいの。」
四葉の答えに満足そうに頷き頭を撫でてやる。
「かっこいいとこ見せてやらなきゃな」
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作者名:蒼依 | 作成日時:2022年12月11日 21時