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「いやぁ、ほんま懐かしい顔に会うたわ〜」
「簓はあの人たちとお友達だったの?」
四葉が興味津々に聞いてくる。
「俺の知り合いはあの赤髪の坊主だけや。ちょっと昔……あれや、盧笙と解散して、活動休止してる時にイケブクロで4人組のチーム組んどった元仲間。」
今はみんな敵同士になってもうたけどなぁ〜と笑いながら話すがその目は少し寂しそうであった。
「俺が資格の勉強してる間にそんなことがあったんやな」
初めて聞く自分の知らない簓に盧笙も興味持つ。
「他のメンバーは誰やったん?」
「あぁ、1人はさっき会うた一郎だ。あいつはさっきの空劫と2人で先に組んどったんや。」
ふむふむと2人は頷く。
「もう1人は……今はヨコハマディビジョンの」
「碧棺左馬刻や。」
その名前を出した簓は笑ってなかった。
すごくすごく悲しそうな顔をしていた。
一体何があったというのだろうか……
普段とは違う簓はの様子に2人は深くは聞くことが出来なかった。
「ま!昔の話や、大昔!今はお前らと一緒におるんがホンマに楽しいんやで!!」
簓が盧笙の肩を組むように思いっきり体重をかける。盧笙はそのまま重さに負けてしゃがみこむと、簓はそのまま四葉の肩を組み、ケラケラと笑いだした。
「はぁ〜お前は全く……危ないやろがい!」
「私も簓と盧笙と一緒にいるの、楽しいよ!」
3人はしゃがんだまま肩を組みながら笑いあった。
そこに突如4人目が加わる。
「おーおー、3人仲良くそんなところに座り込んで、秘密の作戦会議でもしてんのか〜?妬けちゃうなぁ〜ちょいとおいちゃんも混ぜてくれよ〜」
「お父さん!!」
仕事を終えた零だった。
「悪ぃな置いてきぼりにしちまって。ただいまー四葉」
「ううん、大丈夫。おかえりなさい!」
簓と盧笙は立ち上がりながら、父へ抱きつく四葉を見守る。
四葉にとって、父の隣にいることが何よりも幸せなことなのだと、その笑顔が物語っていた。
「さ、おとんも帰って来たことやし、一旦部屋戻ろか!」
「ほな、帰るでおとん〜」
簓に続いて盧笙もふざける。
「ははっ、こんなでっかい息子2人も産んだ覚えはねぇんだがなぁ」
「いやいやいや、お前が産むんかい!」
盧笙の的確なツッコミに一同はどっと笑う。
これがオオサカディビジョン、どついたれ本舗なんや。
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作者名:蒼依 | 作成日時:2022年12月11日 21時