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俺は、これは息子たちを捨てた罰なんだと思った。愛する女を死なせて息子たちを捨てて、別の女と幸せになろうとした、そんな俺に神が下した罰であり、こいつはその手先の悪魔だと思った。

俺はそこで初めて人に向かってヒプノシスマイクを使った。奴が、娘を、四葉を手に掛けようとしたからだ。

俺は四葉を守るために、容赦のない精神攻撃をした。

奴はその場に倒れ動かなくなった。死んだわけじゃねえぜ?
俺はすぐさま四葉を抱き抱えてその場を去った。
後々、勘解由小路無花果に見つかり拘束されたりもしたが、今後もヒプノシスマイクの開発を手助けすることを条件に解放され、奴はヒプノシスマイクの被験者第1号として保護されたらしいがその後の消息については知らない。

こんなおっさんが生まれたばかりの幼い娘をたった1人で育てられたのは、実は中王区の奴らの手助けがあったからだったりする。
その点に関してはちゃんと感謝はしている。

しかし、俺は虎視眈々と狙っているんだ。
何をとは教えねぇがな。

これが天谷奴零、改め、山田零の独白だ。

息子たちには悪い事をしたと思ってるし、よくここまで成長してくれたとも思ってる。一郎には本当に頭が上がらねぇんだ本当は。
でも、お前らの母親の無念を、俺は俺の手段で晴らさないといけねぇんだ。許してくれ。

そして、四葉。
今まで黙ってて悪かった。不甲斐ない父親で、きっと辛い思いも、寂しい思いも、沢山させてきたと思う。本当にここまで大きく育ってくれてありがとう。神は罰として悪魔を送り付けてきたがそれと同時に天使も授けてくれた。

俺は息子たちを置いて出てきたことを後悔はしてない。その選択をしたおかげで、四葉、お前に出会えたんだからな。

父さんの所へ来てくれてありがとう、四葉。
お前のことを心から愛してる。

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作者名:蒼依 | 作成日時:2022年12月11日 21時

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