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Dead or alive ページ34

「一緒に、戦わせてください!」

そういったタケミっちの横に並ぶけれど、場地さんは耳も貸さずまた俺たちを殴った。
鋭い目に見据えられ、俺もタケミっちも口を出すことができなかった。

ただ、一言。


「マイキーを頼む」


すれ違いざまにそう言って、参番隊の元に向かった場地さんはどこか焦っているようだった。









場地さんは、できねー約束はしない。








「稀崎ぃ、チェックメイトだ」







ほら、もう稀崎をやっちまう。


不安がっていたタケミっちにそう言おうとした。









なのに、どうして膝をついてんだよ。




「くそ……ここまでか……」



なんで、そんなこと言ってんだよ。









「場地さん!!」

駆け寄ると、腹から血が流れていた。
一虎だ。場地さんにぶつかったあの時、刺された。
場地さんは、カスリ傷だって言い張って無理してたんだ。



マイキー君と一虎がやり合ってるのが見えたけど、それどころじゃない。


救急車、呼ばなきゃ。
誰か処置できる奴いねぇのか。
なんで俺、なんも出来ねぇんだ。


俺のキャパオーバーした頭には、ただ、場地さんを呼ぶことしか許されていなかった。




「……マイキー」



場地…さん…?

「動いちゃダメだ場地さん!」



ああ、やっぱり俺じゃ場地さんを止められない。







「俺の為に…怒ってくれて…ありがとな



俺は死なねーよ。こんな傷じゃあ、俺は死なねー!


気にすんなよ、一虎。


俺は……一虎(オマエ)には殺られねぇ」









そう言って場地さんは、思いっきり自分の腹を刺した。










「場地さぁん!!!」









まるで、スローモーションを見ているようだった。


ゆっくりと倒れていく場地さんの体に手を伸ばす。







「場地さんっ……なんでっ……?!」




俺の腕の中で、場地さんの鼓動がゆっくりと消えていく。

場地さんは、震える声でタケミっちを呼んだ。




「"東卍設立メンバー(アイツら)"は、俺の宝だ。
俺一人で、何とかしたかった……でも、まぁ無理そうだ。俺は…自分で死んだ。マイキーが一虎を殺す理由はねぇ…。

タケミチ、お前はどこか真一郎くんに似てる。

マイキーを…東卍を…お前に託す!!」







その言葉を聞いて、タケミっちはボロボロと涙を流した。

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碧葉(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます!!そう言って頂けてとても嬉しいです! (2021年8月13日 6時) (レス) id: 3b7c38c624 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 見てて楽しかったです!更新頑張ってください!場地さんかこかわすぎ…でした… (2021年8月12日 20時) (レス) id: dda0942623 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧葉 | 作成日時:2021年8月12日 17時

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