寂しいね ページ29
三年生の前期中間も無事終わり、夏休みを迎えようとしていた。
テスト期間に入っても、場地くんが勉強面の質問をしてくることは無かった。
明日は槍でも降るのだろうか、と心配するほどに。
ただ、無事赤点は回避した、というメールが場地くんから届き、ほっと息をついた。
ただ、それもつかの間。
夏からは怒涛の講習、模試のラッシュである。
でも、8月3日は奇跡的になんの予定も入っていなかった。
去年、場地くんとまた一緒に行こうね、と約束した武蔵祭りがある日だ。
その日まで、ちゃんと勉強頑張ろ……
と決意していたけど、一通のメールでその決意はガラガラと崩れた。
『悪ぃ、8月3日は予定が入っちまった。俺が来年もっつったのに…ほんとごめん』
『ううん、しょうがないよ!今年は凛ちゃんとも行きたいねって話してたし』
『あー、武蔵祭りには来ない方がいい。抗争がある』
『え、抗争?!大丈夫なの?怪我とかしないでよ?』
『あたりめーだろ』
そうだった。忘れかけていたけど、場地くんと松野くんは、東京卍會の一員。
しかも、壱番隊の隊長と副隊長ときたものだ。
喧嘩があれば、それはそっちを優先するだろう。
「会えなくなっちゃうなぁ……」
寂しい、とはさすがに言えずケータイをベッドに放り投げて改めて机に向かった。
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碧葉(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます!!そう言って頂けてとても嬉しいです! (2021年8月13日 6時) (レス) id: 3b7c38c624 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 見てて楽しかったです!更新頑張ってください!場地さんかこかわすぎ…でした… (2021年8月12日 20時) (レス) id: dda0942623 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧葉 | 作成日時:2021年8月12日 17時