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これからも ページ11

「ほい、次の人」

段々と場地くんの出席番号が迫ってくる。

どうしよう。自分のテスト返却の時よりドキドキしてるかもしれない。

「……次、場地」

思わず手を祈りのポーズで組みながら、場地くんの背中を見送る。
場地くんは先生と二言ぐらい会話を交わした後、紙を持って教室を出て行ってしまった。

「はい次ー」

先生は、何事も無かったかのようにテスト結果を返し続ける。




放課後になっても、場地くんは教室に帰ってくることは無かった。




とぼとぼと、帰り道を一人で歩く。


「やっぱ、場地くんダメだったのかなぁ……」

そう呟いて、家の鍵を開けようとした私を、一つの声が遮った。

「彩華!」

ギリ間に合った……と、場地くんは息を切らす。

「……俺、留年することになった。せっかく色々教えてくれたのに、わりぃ」

「……場地くんが謝ることないよ。私の方こそ、力が至らなくてごめん」


沈黙が続く中、先に口を開いたのは場地くんだった。


「あー、連絡先、聞いてもいいか?手紙書く時、また手伝って欲しい」

「うん!もちろん!」


思わず大きな声が出た。クラスどころか、学年が変わってしまっては関わる機会も減るだろうな、と思っていたから。


「なぁ、学年変わっても、また俺に勉強教えてくれるか?」

場地くんは少し言いにくそうに目を逸らしながら私に聞く。

「今回赤点だったけど、前より格段に点数は上がってんだよ。お前のおかげ、だと思う」

「もちろん、良いよ。実を言うと私も点数上がってるんだ。場地くんに教えた成果かも」

「じゃあ、あれだ。うぃんうぃんってやつ」


何故か得意げに言う場地くんに、思わず笑みがこぼれる。


「これからもよろしくね、場地くん!」


そう言えば場地くんは、八重歯を見せて「おう!」と、溌剌とした声で言った。








そして、出会いの季節がやって来る。

イメチェンにも程がある→←馬鹿は風邪引かない



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碧葉(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます!!そう言って頂けてとても嬉しいです! (2021年8月13日 6時) (レス) id: 3b7c38c624 (このIDを非表示/違反報告)
かのん(プロフ) - 見てて楽しかったです!更新頑張ってください!場地さんかこかわすぎ…でした… (2021年8月12日 20時) (レス) id: dda0942623 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧葉 | 作成日時:2021年8月12日 17時

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