【HQ】MajiでKoiする5日間 Ⅲ 【月島蛍】 (ページ15)

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-A side-

『ーということがあって、結局5日間が終わった後もこうやってマジで恋する"ふり"をし続けてるんです』

自販機の隣のスペースに置いてあるベンチに腰掛けて、わたしは菅原さんに全部打ち明けた。

「なるほどね、すっかり騙された～」

『だ、騙そうって思ったわけじゃなくて…』

「じょーだん、じょーだん!」

お兄ちゃんと違って、ちゃんと最後まで落ち着いて話を聞いてくれる菅原さんに感動しています。

「それで?」

『へ?』

「それで、Aちゃんは月島のこと本当は好きなんでしょ?」

『えええ!?な、なんで??』

普段のお茶目な言動で忘れがちだけど、菅原さんって結構鋭いんだよね…

さっきの鵜飼さんとのやり取りとかね。

「好きじゃなかったらわざわざマネなんてやんないべ?それに、表情とかからも好きっていうのが伝わってくるし」

『嘘!?』

「もしそれが演技ならアカデミー賞レベルだよ」

ニヤニヤわたしの顔を覗き込んでくる菅原さん。

誰よ、菅原さんのこと爽やかだーとか思ってたの!

わたしだー!

『…す、好きですよ?でも…』

「でも?」

『蛍は、"恋"なんか下らないと思ってて。モテることで迷惑してたんです』

「何それ腹立つ」

『そんな蛍に告白したら、もう…と、友達でもいられないじゃないですかぁ…っっ』

悲しい事実をこうやって口に出すと同時に、なんでかな、涙もジワって湧き上がってきた。

『好きだから…大好きだからっっ!だから、好きじゃない"ふり"をしないといけないのぉ…っ』

「ご、ごめん、泣かないで!?」

うぅ、菅原さんを困らせたくないのに、涙が次から次へと溢れてくる…

東「おースガ、清水がご飯できー

って、え!?何この状況!?大地、大地ー!!」

修羅場だよーって慌てて澤村さんを呼びに行く東峰さん。

「ちょ、違、旭!?!」

菅原さんの声は東峰さんに届かず、伸ばした手は虚しく空を掴む。

「ごめん、Aちゃん…ちょっと面倒なことになりそう…」

『わ、わたしのせいで、すみません…っ』

「いいからいいから」

菅原さんの優しい笑顔が胸に刺さる。

結局菅原さんは澤村さんにこっぴどく説教をされるわ、清水先輩に冷たい視線を浴びせられるわ、誤解を解くのが大変でした…

それに…蛍の機嫌がとっても悪い。

次から次へと問題が山積みな1日で、わたしはもうヘトヘトです…

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