【弱虫ペダル】じゃんけんに負けました。【黒田雪成】

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黒田side






びっくりした。



いきなりAが教室に来たことも、じゃんけんに負けたことも、なぜか隣に東堂さんがいたことも。




次の授業の休み時間、案の定Aは小走りで俺の教室にきた。


なぜかまた東堂さんを連れて。







A「私のラッキーアイテム！！！」


「はぁ？」






勝手にアイテムにされるとは、東堂さんが可哀想だ。






東堂「…黒田、この見知らぬ女子はお前の友達か？」


「あ、まぁ。」


東堂「…変わった子だな。」







たぶん学年で1番を争うぐらいに変わってると思います。



なんて言葉は本人がいる手前、黙っておいた。






「で、どういう意味だよ。」


A「今月の占いでね、ラッキーアイテムは東堂先輩ってかいてあったの！！」


東堂「はぁ！？俺！？」


A「あ、間違え。シルバーネックレスだった。」


「そこ間違えるなよ！」


A「でもでも！東堂先輩といれば今月の私は無敵だよ！！」






だいたいAが言いたいことは理解できたが、東堂さんは目をぱちくりさせて意味がわからないと言った顔で、俺たちを交互に見た。






A「ってことで先輩、1ヶ月よろしくお願いします！！」


東堂「えっ。」


「はっ！？馬鹿お前そういうのせこいだろ！！」


A「占いなんてあてにならないってこの前雪ちゃん言ってたし、ゲン担ぎだって！！」


「東堂さんを使うのはやめろ！！」


A「えー。だってシルバーネックレスが必要だし…、」







なんでよりによって東堂さん。


べつにシルバーネックレスしてる奴なんて他にもたくさんいるだろ。






東堂「ちょ、ちょっと待て！！お前たちさっきから何の話をしてるんだ？」







1から説明するのは面倒だが、東堂さんを微妙に巻き込んでしまったのは申し訳ないと思う。






「ー…って感じなんで、コイツの言ったことは気にしないでください。」






一応気を使いそう言って会話を終わらせたのに、東堂さんはなぜか面白そうに喉を鳴らして笑っていた。

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