44ポン ページ46
全く自覚はなかったけど、いざ口に出してみると溜まっていたものがだんだん溶けていくみたいに感じて。
私は自分が思っていたより、雪ちゃんのことが好きだったみたいだ。
黒田「…ってことは、俺ら両想い?」
「そうみたいだね。」
黒田「…なんか実感わかねぇんだけど。」
「付き合ってくれる?」
黒田「…バーカ。そういうのは俺に言わせろ。」
「えへへっ、雪ちゃん好きー。」
好きな人に好きと伝えるのは素敵なこと。
何でも言葉にしないと伝わらないことの方が多いから。
黒田「っはぁ…、俺も好き。」
初めてのキスは、溶けるように甘くていつも飲んでるバナナミルクの味がしたけど、それは誰の言わないでおこう。
思っていたより長いキスが終わると、なんだか恥ずかしくなってしまって2人で顔を見合わせて小さく笑った。
黒田「…もう、東堂さんに借りたりすんなよ。」
「はーい。笑」
黒田「ほんとにわかってんのかよ…。」
呆れて笑う顔。
なんとも言えない空気が流れて、少しむこうで自転車競技部の声が聞こえた。
「あ、」
黒田「ん?どうした?」
「さっきの女の子誰?」
黒田「は?」
「さっき、部室の前で話してた女の子。」
黒田「…あー、」
突然にやにやし始めた。
…知ってる、この顔。雪ちゃんが意地悪するときの顔だ。
黒田「じゃんけんで勝ったら教えてやるよ。」
「えぇっ、」
黒田「ほらいくぞ、じゃんけん…、」
東堂先輩にシルバーネックレス借りるの忘れちゃった、とふと思ったけど、もうそんなのはどうでもいい気がして思いきり拳をだした。
そういえば、今日で1ヶ月だ。
もうあのラッキーアイテムの効果はないんじゃないかな。
来月は、雑誌の占いコーナーを確認する必要はないかもしれない。
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ウウ - ユキちゃん可愛いです!修学旅行とかも見てみたいです! (2016年5月24日 20時) (レス) id: b2e278142f (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 楼羽さん» 楽しんでもらえて良かったです^ ^黒田くんなかなか書く機会がないのですがぜひまた書いてみたいと思いますのでその時はどうぞよろしくお願いします^ ^ (2016年2月23日 1時) (レス) id: 0ea654eb96 (このIDを非表示/違反報告)
楼羽(プロフ) - バレンタイン編とっても嬉しいです!流石でした...黒田落ち作品が少ないのが残念だったのですが、あんずさんの黒田落ち作品に出会えて良かったなー!と時たま思います!これからも読まさせていただきます! (2016年2月15日 9時) (レス) id: e3b315eed7 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 雨宮ゆずさん» ありがとうございます。黒田くんはあまりキャラが掴めてないのですがそう言っていただけると励みになります^ ^また黒田くんを書く機会があればぜひ読んでみてください^ ^これからもよろしくお願い致します。 (2016年2月15日 7時) (レス) id: 0ea654eb96 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮ゆず(プロフ) - あんずさん書くゆきちゃん本当に大好きです。ゆきちゃんは結構恋のライバル的なキャラで登場するのが多いので、もっとゆきちゃんに幸せになってもらいたいですね。笑またゆきちゃんの作品を書いてくださること、祈っています! (2015年9月26日 3時) (レス) id: 4206094240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんず | 作成日時:2015年7月18日 17時