【弱虫ペダル】じゃんけんに負けました。【黒田雪成】

３７ポン ページ39

せっかく東堂先輩からシルバーネックレスを借りたのに、肝心の雪ちゃんは教室戻ってしまった。





しょうがない。昼休みに出直そう。と思ったてきたのに。









黒田「…今日はじゃんけんする気分じゃねぇ。」


「えっ。」






ものすごい不機嫌な雪ちゃんにそんなこと言われてしまった。




じゃんけんしたくない。なんて、初めての言葉で。


どうすればいいのか、私は一瞬戸惑った。








「な、なんで…？」


黒田「…何となく。
そんなにしたいなら、荒北さんにでもかまってもらえば？」


「はっ…？」


黒田「バカA。」









わけわかんない。



今までになく不機嫌な顔の雪ちゃん。







「なんで怒ってるの…？」


黒田「べつに。じゃあな、」







くるりと背中を向けていってしまった。









「私何かしたっけ…。」





謝ろうにも心当たりがないんだから、何も言えない。




…どうしよう。


前の時は、雪ちゃんからごめん。って言ってくれたから良かったけど。





…ていうかそもそも、私と雪ちゃん喧嘩？なんてしたことないもんなぁ。



…このまま気まずくなるのは嫌だし。









「とりあえず…、教室戻ろう。」






この前同様、雪ちゃんを怒らせた原因についてじっくり考えよう。




意味わからない。


なんであそこで荒北先輩の名前がでてきたの？





…もう最近、雪ちゃんが考えてることがわからなくなってきちゃった。








「昨日は楽しかったのに。」






ポツリと呟いて少し悲しくなった。




昨日みたいに楽しく話したいだけなのに。


昨日みたいにただ雪ちゃんの隣で笑いたいだけなのに。








「もー…、私のバカぁ。」






何しちゃったのかわかんないなんて、本当にバカ。








「後でもう一回雪ちゃんに会いに行こ…。」






もやもやした気持ちを抱えたまま、少し泣きそうな気持ちを抑えて。


頭がぼーっとしたまま、午後の授業を受けた。

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