【弱虫ペダル】じゃんけんに負けました。【黒田雪成】

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東堂side






高校生なのにAちゃんはまるで恋愛初心者みたいで、なんだか話を聞いていて微笑ましかった。




いいなあ。


俺もこんな初々しい恋愛をしてみたいものだ。








A「んんっ、いひゃい。」


黒田「ははっ、ぶっさいく。笑」






むしろ逆にこれでお互い好きじゃなかったら、不思議になってしまう。



付き合ってるって言われてもおかしくないぐらい、仲が良いじゃないか。






新開「なにニヤニヤしてんだ？尽八。」


「おっ、隼人と荒北。あれだよ、」


荒北「けっ、見てて寒気がしてくるぜ。」


「微笑ましいといえ、荒北。」


荒北「ほんとにあの2人付き合ってないのォ？」


「あぁ。まぁあと1カ月もしないで付き合うと思うがな。」


新開「尽八ってそういうの預言者並みに当たるからすげぇよな。」


「まぁな。」







そんな話をしてる俺たちに気がついて、Aちゃんが俺たちの元に小走りで走ってきた。



そんな彼女の姿を見て思いっきり顔を歪ませる黒田。


わかりやすいな、こいつ。笑








A「東堂先輩！」


「よぉ、Aちゃん。」


A「こんにちは！…あの、先輩。」


「ん？」


A「会っていきなりで悪いんですけど…、あれ貸してください！！」


「あぁ、ほら。」






首元のシルバーネックレスを彼女に渡すと、目を輝かせてお礼を言われた。







荒北「まぁだそんなくだらないことやってんだァ。」


A「あ、荒北先輩今バカにしましたね？私これ持ってると無敵なんですよ。」


荒北「へェ。んじゃあ試してみようぜ。」


A「いいですよ！！」







そう言って2人はノリノリでじゃんけんを始めた。



そして、結論から言うと荒北が勝ったのだ。





荒北「ぶはっ、笑負けてんじゃねぇか。」


A「あれぇ？おかしいなぁ…。」





Aちゃんは首を傾げて、不思議そうな顔で俺を見たが、俺だってよくわからない。







新開「(尽八、あれってもしかして黒田にしかきかねぇの？)」


「(そうみたいだな。)」

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