【弱虫ペダル】じゃんけんに負けました。【黒田雪成】

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私が馬鹿なのは知ってるし、雪ちゃんは勉強より運動のほうが得意なのも知っている。



…2人で勉強なんて、ちょっと無謀すぎたかな。






「うわぁ、もう無理ー。」


黒田「おら、寝んな。」


「いたっ、暴力反対。」


黒田「進学できなくてもしらねぇからな。」


「うぅっ、…やるよ。やりますよ！」






うんまぁでも、楽しいからいいけどさ。


雪ちゃんも頑張って教えてくれてるし。







黒田「そーいやさ、」




シャーペンを動かして、ノートに目線を落としながら雪ちゃんが言う。





「ん？」


黒田「お前、東堂さんと仲良かったっけ。」


「えっ。」


黒田「この前廊下で喋ってんの見た。」




わぉ。見られてたとは。


シルバーネックレスを借りてることがバレたら、再び雪ちゃんからカミナリをくらう気がするのでやめておこう。







「たまたまじゃない？」


黒田「…っそ。」


「あれ、もしかしてヤキモチ？」


黒田「は？」


「大丈夫安心して！1番は雪ちゃんだから！！」


黒田「…嬉しくねーし、ヤキモチなんかやいてねぇけどありがとよ。」


「あははっ、照れる〜。」








声を小さくして笑ったのに、静かに。と図書室の司書さんに怒られてしまった。




黒田「(バーカ。)」







黒田くんってカッコ良いよね、と学年の女の子がよく言ってるのを見るけど、確かに雪ちゃんはカッコ良い。



まさしくスポーツ男子な見た目はもちろん、女子はあんまり知らないかもしれないけど、優しいところとか。




本人は無意識のキラキラした笑顔とか。




面白いし、なんてあんまりべた褒めすると本人が照れちゃうのでやめておこう。






黒田「(？何だよ。)」


「(…何でもない。)」







私にとって恋愛対象として見るには、十分すぎるほどだ。






「(なんか暑くなってきたなー…、)」





太陽の光を背中に浴びているからだろうか。



クーラーがしっかり効いている図書室で、1年前からのばしている髪を、無造作に結んだ。

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