14ポン ページ16
東堂side
A「あっ、東堂先輩やっと見つけたぁ。」
部室に小さくノック音が響いて、ひょこりと顔を出したAちゃん。
何回目かの訪問でもうみんな見慣れている。
荒北「Aチャァン、俺たち今着替え中なんだけど。」
A「私は全然気にしないので大丈夫ですよ!!」
新開「ははっ、相変わらずだな。笑」
普通の女子なら意識したりするものだが、Aちゃんは周りに目もくれず俺のところに来た。
A「東堂先輩〜、」
「ん?どうした?」
A「…雪ちゃんとじゃんけんしかしてこなかったのに、何だかいきなり青春物語が始まりそうです…。」
「おっ!それはおめでたいじゃないか!!」
A「え〜。なんで東堂先輩、喜んでるんですか…、」
Aちゃんが不服そうな顔をしながら、数十分前のことを話す。
…何だか小学生みたいだな。
どんだけ恋愛に対して鈍感なんだ。
新開「初々しくて可愛いな。笑」
ワイシャツの袖に腕を通しながら、新開が笑った。
A「全然笑いごとじゃないですよ新開先輩!…って、東堂先輩もニヤニヤしてるし、」
「いや、何だか面白くてな。笑
それで、結局のところ話はどう纏まったんだ?」
A「雪ちゃんが、『俺お前のこと恋愛対象で見たことない。』って言うから、私もないよ。って言ったら、『じゃあこれからそう思って接してみよう。』ってことになりました。」
ぶはっと話を聞いていた荒北が、勢いよくふきだした。
荒北「黒田ってけっこうバカだよネ。笑」
「これこそほんとのバカップルだな。」
A「付き合ってないのにバカップルなんて言わないでください。」
新開「あー、おもしれぇ。」
A「先輩たち完全に面白がってますよね…!
どうしたらいいか東堂先輩にわざわざ相談に来たのに…、」
「どうするも何も、黒田のことを恋愛対象としてみればいいんじゃないか?」
俺の言葉にまだ不満そうなAちゃんは渋々頷いてから、重い足取りで部室を出て行った。
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ウウ - ユキちゃん可愛いです!修学旅行とかも見てみたいです! (2016年5月24日 20時) (レス) id: b2e278142f (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 楼羽さん» 楽しんでもらえて良かったです^ ^黒田くんなかなか書く機会がないのですがぜひまた書いてみたいと思いますのでその時はどうぞよろしくお願いします^ ^ (2016年2月23日 1時) (レス) id: 0ea654eb96 (このIDを非表示/違反報告)
楼羽(プロフ) - バレンタイン編とっても嬉しいです!流石でした...黒田落ち作品が少ないのが残念だったのですが、あんずさんの黒田落ち作品に出会えて良かったなー!と時たま思います!これからも読まさせていただきます! (2016年2月15日 9時) (レス) id: e3b315eed7 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 雨宮ゆずさん» ありがとうございます。黒田くんはあまりキャラが掴めてないのですがそう言っていただけると励みになります^ ^また黒田くんを書く機会があればぜひ読んでみてください^ ^これからもよろしくお願い致します。 (2016年2月15日 7時) (レス) id: 0ea654eb96 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮ゆず(プロフ) - あんずさん書くゆきちゃん本当に大好きです。ゆきちゃんは結構恋のライバル的なキャラで登場するのが多いので、もっとゆきちゃんに幸せになってもらいたいですね。笑またゆきちゃんの作品を書いてくださること、祈っています! (2015年9月26日 3時) (レス) id: 4206094240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんず | 作成日時:2015年7月18日 17時