11ポン ページ13
「(お願いかぁ…、)」
昨日東堂先輩と悩んでも答えはでなかったし。
休み時間、席に座って1人で考えるのはあんまり意味がない気がした。
男子「おい、今日の日直って誰だ?」
「!はーい。」
男子「これ。先生が職員室までもってこいってさ。」
「え〜…。」
全員分のノートを運べだなんて先生鬼畜。
いつも手伝ってくれる学級委員の田中くんは今日は休みだし。
しょうがない、暇だしいってくるか。
「くっ、…おっも、」
横着しないで半分にわけて運べばよかった。と気づいた時には遅く、ふらふらになりながら全員分のノートをもって廊下を歩く。
黒田「危なっかしいな、」
「!雪ちゃん!!」
黒田「そこ邪魔。」
おそらく体育終わりで、腕をまくって汗をふきながら意地悪な顔で笑って言う。
素敵なその上腕二頭筋がさっきからすれ違う女子の目をひいているのに、鈍感な本人は気づいていない。
「…これ重いんだから。しょうがないじゃん。」
黒田「横着して一気に持つからだろ。」
「うっ、…あ!!そうだ、お願い!!」
黒田「あ?」
「この前保留にしたお願いきいてください。雪成様、お願いします。ノートを職員室まで運ぶの手伝ってください。」
あぁ、次はいつかわからない滅多にない私の貴重なお願いをこんなことに使うなんてもったいない。
だがしかし緊急事態だ。
このままだと職員室までたどり着けない。
心の中で雪ちゃんに思いっきり頭を下げていると、少し無言の間があって、
黒田「…ぷっ、笑バーカ。
そんなもんお願い使わなくったって手伝ってやるよ。」
キラキラした笑顔で言った。
「…雪ちゃんが珍しく優しい。」
黒田「アホ。俺はいつも優しいだろ。」
「…そんなに持って重くないの?」
黒田「運動部なめんな。これぐらい余裕だっての。」
あれ。変な感じ。
雪ちゃんの今の笑顔、ちょっと反則だと思うの。
心臓、静かにしてよ。
耳まで赤くなっちゃうと隠せないじゃん。
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ウウ - ユキちゃん可愛いです!修学旅行とかも見てみたいです! (2016年5月24日 20時) (レス) id: b2e278142f (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 楼羽さん» 楽しんでもらえて良かったです^ ^黒田くんなかなか書く機会がないのですがぜひまた書いてみたいと思いますのでその時はどうぞよろしくお願いします^ ^ (2016年2月23日 1時) (レス) id: 0ea654eb96 (このIDを非表示/違反報告)
楼羽(プロフ) - バレンタイン編とっても嬉しいです!流石でした...黒田落ち作品が少ないのが残念だったのですが、あんずさんの黒田落ち作品に出会えて良かったなー!と時たま思います!これからも読まさせていただきます! (2016年2月15日 9時) (レス) id: e3b315eed7 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 雨宮ゆずさん» ありがとうございます。黒田くんはあまりキャラが掴めてないのですがそう言っていただけると励みになります^ ^また黒田くんを書く機会があればぜひ読んでみてください^ ^これからもよろしくお願い致します。 (2016年2月15日 7時) (レス) id: 0ea654eb96 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮ゆず(プロフ) - あんずさん書くゆきちゃん本当に大好きです。ゆきちゃんは結構恋のライバル的なキャラで登場するのが多いので、もっとゆきちゃんに幸せになってもらいたいですね。笑またゆきちゃんの作品を書いてくださること、祈っています! (2015年9月26日 3時) (レス) id: 4206094240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんず | 作成日時:2015年7月18日 17時