佐久間さんちは今日も幸せ4

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雑貨や古着を取り扱うショップが並んだ通りを眺めていると、洒落た小物が置かれた店が目についた。


キャップやハットの種類も豊富で、思わず手に取ってしまいたくなる物ばかりだ。


康「あっ、この帽子可愛くない？！絶対に紫耀くんに似合うと思うわ」


紫「うん、ええな。ちょうど夏向けのハットを探してたんよ」


康「これ、今日のコーデとも合うと思うで！」


紫耀くんは基本的に何でも似合うけど、小顔だから今流行りのバケットハットは特に似合うと思う。


他の商品を見ることもなくあっさりと俺の勧めた物に決めてしまうと、同じデザインの色違いをもう1つ手に取り、店内に入っていった。









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『こちらの商品、同じ物になりますがよろしいですか？』


紫「はい、大丈夫です。あ、すぐ使うんでそのままでお願いします」


『かしこまりました』


タグだけ外して貰って店内ですぐに被ると、予想通りとても似合っていた。


目元は帽子のツバですっぽり隠れているのに、全身のシルエットだけでも格好良いなんて流石だ。


康「はぁ〜......めっちゃ似合うなぁ。いつものキラキラした衣装も似合うけど、普段着もカッコええわ」


紫「あはは、ありがとな。これなら歩いててもバレへんかな？」


康「バッチリやで！けど紫耀くん、何で同じものを2つも買うたん？」


紫「もう1つは康二のやで。せっかくだからリンクコーデしよ♪」


康「へぇっ......？」


ポカンとする俺を見て楽しそうに笑うと、彼と色違いのハットが入った包みをポンと手渡された。

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