急募:魔界での安全な暮らし方【魔入間】 (ページ9)

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安全な暮らし7 ページ9

入学に頑なだったのは此処が職場だって理由か！

「実は孫達が入学しましてね、これがもうかわいくてかわいくて〜」

あ゛あ゛あ゛あ゛目立っちゃう！お願いだから変なことは言わないで！

「そんな孫達と撮った1枚がこれです」

と言って出したのは今朝撮った写真を拡大したものだった。

即顔バレした…。終わった…。

「後ほど配布します」

誰もいらないよそんなの…。

「よしっ、言いたいこと言ったから終わり。バイバ〜イ」

そう言って舞台上にポスターだけ残しておじいちゃんは舞台袖に去っていった。

いや、回収してくれない？ずっとあそこに有るなんて羞恥心で死ぬ…。

そんなこんなでザワザワしていると次のプログラムに移る。

「では続きまして新入生代表挨拶」

桃色の髪の男の子がガタッと立って舞台へ歩いていく。

よしっ、注意が逸れたみたい。

「新入生代表アスモデウス君…に変わりまして特待生入間君、聖奈さん登壇してください」

アスモデウスって七つの大罪の色欲の…じゃなくて今私達が登壇するって言った？そんなの聞いてないよ！

隣を見ると入間くんは何故っ、という顔をしていた。私と同じく何も聞かされていなかったようだ。

(まさかそんな事をするのは…)

チラリと舞台袖を見るとおじいちゃんがグットサインをしながらカメラを回していた。

((ああああ、やっぱり！！))

初孫でテンション狂ってんのかな…。それにしても振り幅大きすぎるでしょ！

「入間くん！聖奈さん！壇上へ！！」

『「うっ、はい！」』

嫌々前に行き壇上に立つ。

「あっ本物だ。写真と同じ」
「ひょろいな。強いのか？」
「理事長の孫だぞ、強いに決まってるだろ。見ろよ、この観衆を前にして微動打にしてないぞ」
「おい、聖奈ちゃんめっちゃ可愛くね？」
「それ見た瞬間思った」

((前に出たはいいけどノープランすぎて1ミリも動けない…！))

視界の隅でおじいちゃんがちょいちょいと何かをひっくり返すアピールをした。近くでひっくり返すものがポスターしかないので裏返すとカンペが付いていた。

『入間くん…取り敢えずこれ読んでみよう』

「わ、分かった。せーのっ」

『「あべるはぅけ、たるとぅだり、いうさべべ」』

読み上げる度に空気が変わってく気がする。

『「りすとぅる、あぶるぜ、すとぅまぬ、あべるげ、うる、まほらば、つれざざ」』

読み終えると周りが静まり返っており、暫くすると大きな歓声が上がった。