急募:魔界での安全な暮らし方【魔入間】 (ページ3)

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安全な暮らし2 ページ3

「…何でも買ってあげるし、でろっでろに甘やかすからいいでしょ！！」

という馬鹿でかい声で目が覚めた。

どうやらソファで寝かされていたらしい。

背中の痛みは何もなく、本当に裂かれたのか疑うくらいだ。

「おや、目覚めましたか？」

何処からか声が聞こえてきてその方向を寝ぼけた目でちらりと見ると、さっき私の事を助けてくれたと思われる男性…女性？の人がいた。

いや、めっちゃ美形じゃな？？？？？

綺麗に整えられた赤色の髪に真っ白な肌と髪と一緒の色の目。スッキリとした目鼻立ちに呆気に取られる。

今更だが自分が寝そべっていた状態に気づき、慌てて立ち上がる。

『勝手に家に入ってしまってすみません！先程は助けていただいてありがとうございました！助けていただけなければ死んでいたところでし…うっ』

目眩がし、ふらっと倒れそうなところを支えてもらった。

「大丈夫ですか？中々に血を流していたので今は貧血を起こしていると思われます。背中の傷は大丈夫ですよ。治しておきました」

『本当に何から何までありがとうございます…。ところであそこの光景って何か分かりますか？今訳が分からなくて』

「ああ、あれですか。今にも分かりますよ。さあ、行きましょう」

と言ってヒョイッと私を抱えるとおじいさんと椅子に座っている少年のところに向かった。

『え？あっ、あの、ちょっ』

戸惑う私を気にせずスタスタと歩く赤猫さん(仮)。

「サリバン様、彼女が目覚めましたよ」

「あーっ、目覚めてよかったよ！僕すっごく心配したんだからね！はい、ここ座って！」

そう言って指を振ると男の子の隣に同じ椅子が出てきた。そこに赤猫さんがそっと座らせてくれる。

「僕はサリバン！さっきは目覚めてなかったから入間くんへのお願いを含めてもう一度言おう。お願い、僕の孫になって！」

『あ、どうも神代聖奈です。…ん？孫！？』

ちょっと待てい！いきなりにも程があるだろ！

『あの…その…何で？』

「実は独り身でねぇ、ずーっと憧れだったんだあ。〈孫〉を持つのが。そんな訳で入間くん、聖奈ちゃん！我輩の孫になってくれないか？」