急募:魔界での安全な暮らし方【魔入間】 (ページ14)

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安全な暮らし12 ページ14

フッと意識が持ち上がり微睡んでいたところ、ハイテンションでおじいちゃんが入ってきた。

「グッドモーニング聖奈ちゃーん！」

バカでかい音でようやく意識がハッキリする。有難いけれど心臓に悪いので切実にやめて欲しい。

「朝ごはんたーべよ♥」

語尾にハートが付いていそうな可愛らしい口調だ。本当に歳とってるのかなって思うくらい。

「朝の支度がありますので準備をしますよ」

その後に入ってきたオペラさん。先に席に着いていて下さいとおじいちゃんを追い出し、私のベットメイキングをしだした。

『あの、私自分でやりますよ？』

「いえ、仕事ですから。ほら、顔を洗って着替えを済ましてください」

そう言われると断れないのでなるべく早く済まして寝室へ戻ると鏡の前で化粧道具一式を用意して待っていた。

『お待たせしました』

「早かったですよ。ではおかけ下さい」

椅子を引かれて座ると髪型を整えられる。アイロンで前髪を伸ばし、オイルを付けると綺麗なウェーブになるようにクルクルと指に巻きつけた。

相変わらず私の髪が好きなようでもふもふと楽しんでいる。
堪能し終わるとメイクをサッと仕上げた。

「聖奈様は元の顔立ちが大変よろしいのでナチュラルメイクにするとより顔が際立ちますね」

仕上げのスプレーをするとオペラさんが真顔でとんでもないことを言い出した。突然の出来事で思わず咽せてしまった。

『ｹﾞｯﾎｺﾞｯﾎ､もうオペラさんったら変なこと言わないで下さい！恥ずかしい…』

「事実を言ったまでです。愛らしくて食べてしまいたいくらいですね」

『えっ…？』

ギョッとしてオペラさんを見つめるとスッと視線を逸らして間を置いて冗談です、と言われた。

なんだその間は。絶対冗談じゃないじゃん。

「まあまあ、それはそうとこちらをお受け取りください。」

ポケットから何かの印が描かれた紙を私に手渡した。

『これは？』

「今日行う使い魔召喚で使用するものです。これには私の印が描かれています」

「ん…？そしたら私は人間だからオペラさんを呼び出してしまうのでは？」

「それで良いのですよ。その為に用意したものなので」

それはありがたいけれど、見ず知らずのぽっと出の小娘に使えるって本当にいいのかな。

『おじいちゃんに頼まれたんですか？』

「それもありますが、最終的には私の意思なので気にすることはありませんよ」

オペラさん心読み取る能力をもしかして持ってたりします？