ひとくふう荘14 (ページ23)

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ドンブリ、お腹ぽんぽんぽん。ページ23

『おじさん、さっきの式神さんたちとはどうやって出会うんすか？』

キタヤマさんはお口におまんじゅう、両手でのおとぱそこんのぼたんをパタパタ押しながら、お父さんを見ました。
問われたお父さんはお目目を天井に向け、色々思い出してるみたい。

『…ああ〜…ツチ媛はんは生まれた時からの付き合いやな。じいちゃんの時には既に庭に穴掘ってはって…子どもん時はよぉその穴にハマってたわ。』

『あ、俺も時々ハマるっ！』
『俺も！膝くらいの深さの時あってさぁ。』

タマさんとガヤさんがぽんっとお手手を打った。

『やっぱ家系…同じ血が流れちょるのね。』

センガさんがひとりごちる。
確かに……何度かお２人があの穴にハマっておしりもちついてるお姿見たことあります。
お父さんもやってたんだ〜。

あ、どうも。引き続きドンブリです。
なんやかんやありまして、やっと大切なお話し合いが始まりました〜……な、長かった。
もう晩ごはんのお時間なので、ヨコオさんが１人でごはんの準備してくれてます。
他のみなさんには、ごはんは任せてお話し合いしててって。
みんなのさぽおとってこういうことなんだ？

大切なことだもんね、ごはん。
ハラガヘッテハイクサハデキヌだもんね。

さて、まず口火を切ったのはキタヤマさんです。
お訊きしたいことたくさんあったから、ちゃんとまとめてあるとこは流石学校の先生です。

『で、モモさんは…実家の近くに桃林があんねん。中学生ん時かな？そこで話しかけてきはった。野球のグローブ持ってたさかいな、甲子園目指してんのか？野球は足腰の筋肉付けなあかんぞやら、長いこと野球談義聞かされて…最初はえらい野球好きなじいさんやと思てたわ。』

『あれ？じいちゃん野球部だった？？』

『んにゃ、弓道部。ツレがキャッチボール付き合うてくれ言うし借りてたんやわ。んで、終いに《野球部違います》言うたら世にも哀しい顔されて…なんや申し訳ないから近所で甘酒奢ったらお札くれはった。
それ以来、月に１回は野球の話と甘酒や。野球にはあんまり興味あらへんかったけど、何やろなぁ、ウマが合うたいうんかなぁ。

しばらくして俺のじいちゃんが一緒にいた時にバッタリ会うたんやけど、そこでやっと俺が《たま護り》の孫で、モモさんが桃の精霊やと分かった。で、じいちゃんが《孫を手伝ってやってくれんか》言うて……ものすご快う承諾してくれはってんやわ。』

『いやいや、んなのあり得る？精霊と茶飲み友だち？？マジか。』