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新しいお役目？
『神様に《たま》と《たま護り》と《御饌》を守護するお役目を願い出たよ。今のお前たちには戦う手立てが無さすぎる。手伝う者が見つかるまででも良いと申し上げた。
まぁ、今までちょいちょい関わっていたのは毎回ご報告していたからきっと許されるだろうねぇ。』
《ミケ》ってなぁに？
『食べもの…お前の言う《ご飯》だよ。《たまの御饌》とはお前のこと。神様たちはそう呼んでいる。』
僕は《ご飯》…てか《たまのミケ》ってネコさんみたいだね。
お忙しいけどぼくは嬉しいな……あとね…。
いや、今はやめとこ。
できればお父さんと《たま》の秘密は、誰にも内緒でお聞きしたい。
『ああ、みんなコーヒーでいいかにゃ？キツネさんはホットミルク…おやつに合いますよ。』
ミヤタさん以外はてえぶるにおつきになった。
予備の折り畳みてえぶるも出してきて、なんだかお部屋が狭く感じます。
漂うこおひいの匂いに僕もすっかり慣れ、今ではちょっと頭が冴えてくる気もしちゃう。
『おやつは焼きまんじゅう風ラーメンでーす。竹串刺してありますにょでお話しながらどうぞ。』
や、ヤキマンジュウ？？僕も食べた〜いっ。
甘い匂いの中に香ばしいおしょうゆとこむぎこの匂い。
みんなはお腹空いたと口々に言いながら美味しそうにもぐもぐ頬張ってます。
『横尾さん、天才！』
『これインスタントラーメン？すげぇ！』
『ほぉ、こりゃ変わったおやつや。甘い焼きおにぎりみたいやな。』
…あ、お父さんのお顔が変わった。タレがたっぷりついたおまんじゅうを頬張り、朗らかな表情になった。
『……ドンブリもちょっと食べるか？ほれ。』
わ〜い！ヤキマンジュウ！
お腹空いてた〜っ！
しっぽぶん回しでお父さんに近付いてから、ふと気付く。
……お父さんのお膝、空いてる。
んと。どうしよう？さっきまでお父さんのお膝に飛び乗る気満々だったのに。
僕、なんだか気が退けちゃってます。
あ、おまんじゅうはいただきますけどぉ。
…ん〜っ！お〜いし〜！！
僕のおさらに載せてもらったおまんじゅうをはぐはぐ食べながら、お父さんを盗み見た。
ニコニコなお顔で僕を見つめてる。
それはいつものお父さん。大好きなお父さん。
おあずけされたお膝がぽっかりと空間を空けて僕を誘っているけれど…。
お父さんお疲れのはずだし…ね？
大好きな人に得体の知れない怖さを感じてる自分のお気持ちを振り払うように、僕はおまんじゅうを飲み込んだ。
fin.
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作者名：みあん | 作成日時：2023年1月23日 0時
