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『うちでも何人か感染した子いたけどな、今は元気。だけど、新しい型がどんどん出てくるから油断は禁物だし、結局子どもから大人に感染すると家庭全体が大変になるからなぁ〜。今回は文句も言えん。逆にお見舞い送っとこ。』


タマさんは、ミキサーを出して果物を入れ始めた。ばななジュースを作るんだね。
食べるの大好きなタマさんだけど、体重が増えたら朝ご飯をこれで済ませたりするの。お服が入らなくなるのが嫌なんだって。

『ミツ?とにかく今日は照明入らないのね?』
『うん。簡単にライトをセロファンとかで色つけよっか。』
『北やん、持ってる?買ってこようか?』

ミヤタさんがタマさんの隣で洗い物しながらキタヤマさんに訊いたら、キタヤマさんは両手を合わせた。

『お願い!百均とかにあるから。』
『お店、何時に開くかな?』
『俺も行く〜ん。』

タマさんは隣のミヤタさんに肩で体当たり。ミヤタさんはくふふと笑って受け止めるだけ。

『お前ら……頼むっからすぐ帰ってくれよ?』
『失礼なっ!TPOは弁えてますぅ。今日はバンド仲間だわっ!!』
『…え、そうなの?』
『ご飯食べてから!』

片手にばななジュースを持って言い切ったタマさん、ミヤタさんのあわあわだらけのお手手を空いてるお手手で握る。
キタヤマさんは溜め息をついてから、みんなを起こしに下へ下りて行っちゃった。



さて、みんなご飯も食べて、お昼からのナマ配信に備え地下のお部屋に。タマさんたちもお言葉通り、早めに帰ってきた。
センガさんはビデオの機械をいじってる。

『照明ないと雰囲気出ないな。誰かスポットライトない?』
『俺の読書ライト…光量足らないか。』

と、タマさんが2つの箱を取り出す。

『家庭用のヤツ買ってきた。』
『はっ!?』

ミヤタさんが更に新しい延長コードも振ってみせた。

『でさ、千ちゃんが家庭用プラネタリウム持ってるんだよね?タマも小さいの持ってたし。そんなのも使おうぜぃ。』
『俺のはコレ。』
『あ〜っ、ある!持ってくる。』

センガさんが、ポンっと手を打って走り出しそうになるのを、ニカさんが捕まえる。

『待って!それ、誰かが操作しないと…。』
『…と思って、6個口タップ2つ。ミヤの部屋から充電器とか全部抜いて持ってきたよん。』
『はい、ぜ〜んぶ抜かれてタマに強奪されました。
あ、キーボードなら片手空くこと多いし、楽器の陰でスイッチ押すだけの状態にしといたら?あとは千ちゃんのアートセンスとリズムに任せて…。』

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作者名:みあん | 作成日時:2021年10月3日 15時

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