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タマさん、頑張って!!
ミヤタさんは頑張ったよ?ちょっとジギャク的だけど。

『俺は…俺はさ、人生で1番大切な親友を失いたくない。』

片手にリード、片手で僕をナデナデ。
だけど、どちらのお手手も少し震えてるね。タマさん。

『そっか…。ありがと。そう言ってくれて。』

ミヤタさんは、ピカピカの光が増え始めた街のほうを静かに見つめる。
山の上の優しい風に、ミヤタさんのサラサラの髪とタマさんのふわふわの髪が揺れた。


『……でも、ほんとはもっと……ミヤには、1番大切な親友より、もっともっと近くにいてほしい。』


俯いたままで。震えながら。
タマさんは勇気を振り絞り、2人にとって大事な言葉をこの世界に生み出そうとしてる。



『俺も、《世界で一番好き》なのは……お前なの。』



ミヤタさんが、びっくりしたお顔でタマさんを振り向いた。
タマさんは、そぉーっとミヤタさんを見た。
僕をナデナデしてたお手手は、僕の背中でキュッと握られている。


『………タマ。』

『俺の1番近くにいろよ。もぉこれからずっとだぞ?…離れたり、いなくなるなんて、絶対ヤダ。
そ、そんなことしたら、ムーンサルトプレスからのパイルドライバーにコブラクラッチで沈めてやるからなっ!!!』


…………え〜と。なんか全然想像つかないけど、めちゃくちゃ痛そぉ。


だけど、それを聞いてミヤタさんはくふくふ笑い出した。

『…っ、何だよ。』
『可愛い、タマ。』
『………もぉっ!』

いつもみたいにタマさんがミヤタさんの肩にパンチしようとすると、ミヤタさんはその手首をパッと握り止めた。
そのままタマさんをグイッと抱き寄せる。

『ほんとに俺が1番近くでいいの?ビビりで、運転も下手で…男で……こんな俺でも、タマは幸せになれる??』

『バカ…!』

タマさんは僕のリードを離してミヤタさんに抱きついた。

『……宮田さんじゃないと、ヤダ。』
『タマ……。』

ミヤタさんのお口が、タマさんのほっぺにぺたり。


『………これからトシって呼ぶ。』
『ん。』
『手ェ繋いだり、抱き締めたり、ちゅーしたりする。』
『ん。』
『分かんないけど、今までしたくてもしなかったこといっぱいあるから…。』
『ん。』
『……起こす時は、ジャーマンスープレックスにする。』
『…ん?いやいやいや、そこはキスでしょ!』


くははっと笑う2人。それからそれから……。

タマさんとミヤタさんはお口をペタリした。
そっとゆっくり、大切そうに、何度も。

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作者名:みあん | 作成日時:2021年10月3日 15時

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