７ 異動先 ページ7
「失礼します」
定時を少し過ぎて入った営業１課はまだ色々な音がしていて、終業している気配はまったく無い。
私の声はそんな音にかき消され、誰も気付いてはいないようだった。
そんな多忙そうな中少し申し訳なく思いながら課長のデスクに向かうと、さすがに気付いた人もいたらしく、チラチラ視線を感じた。
「あれが例の？」とか「ああ、やっときたんだ」なんて声も聞こえる。
「課長、お忙しいところ失礼します。
明日からこちらにお世話になりますAAです。宜しくお願い致します」
ちょうど電話の終わった課長にそう挨拶をすると、貫禄はあるけれど優しげな面立ちの課長は笑顔で私を迎えてくれた。
「やあ、待っていたよ。前任が急に辞めてしまってね。この数日てんてこ舞いだったんだ。
慣れるまで大変だとは思うが、宜しく頼むよ。
とりあえず仕事の引継ぎは松本にするよう言ってあるから、暫くは彼についてくれ」
「はい、わかりました」
前任者は、派遣で来たお嬢さんだったか。
何かやらかしたのかしら。
給料面は不満が出ないくらいの額は出てた筈だから。
そんな事を考えていると、課長に呼ばれて私の側に立った男性が「松本です」と名乗った。
・・・この人もよく噂に上がってる人だ。
噂に違わず綺麗な顔の人。
『花形』って、こういう意味でもなのかしら。
今の時間は半数がいないから紹介は明朝にということになり、とりあえずは松本さんと挨拶を交わす。
「総務から異動してきました、Aです。宜しくお願い致します」
「ヨロシク。
Aさんの席、こっち。ドア近くで悪いけど我慢してね」
怖いくらい綺麗な顔だけれど、人当たりはいい人だ。
「明日からだよね？ 今日はそのまま帰っても大丈夫だから、気をつけて帰ってね」
「ありがとうございます」
とか話してる間にも松本さんが呼ばれて、彼はすぐにパソコンの前に座った。
・・・忙しいってのは、本当なのね。
これは、引継ぎの時間も沢山は取れないかもしれない。
「・・・少し、見学をしてもいいですか。
説明はいいですので、どういった仕事をしてるのか見させて頂いても？」
荷物を軽く整理した後、そっと松本さんの後ろに立つと彼は「え！？」と驚きながらも「じゃ、少しだけね」と呟き何かの統計をまとめ始めた。
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とも(プロフ) - こんにちは。赤い眼の真相？とっても気になります。ってか続きがめちゃくちゃ読みたいです( ^_^ ;) (2020年1月25日 13時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - みやさん» みやさん、こんにちは。大変お待たせしましたm(__)mたったの１話ですが更新いたしました。この後はもう少し更新頻度は上がるかも。お時間ある時にお付き合いいただけたら嬉しいです(^^) (2018年5月12日 13時) (レス) id: 97bddcb896 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 待ってます (2018年4月14日 10時) (レス) id: 31283dda21 (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - みぃこさん» みぃこさん、こんばんは(^^)先程、すくない話数ですが更新してきました！もう少しコンスタントに進めるのが理想なんですけど、なかなか時間が取れません（T_T） (2018年2月26日 23時) (レス) id: 97bddcb896 (このIDを非表示/違反報告)
みぃこ(プロフ) - おはようございます☆これからの更新楽しみにしてます(*^^*) (2018年2月14日 9時) (レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青藍
作成日時：2018年1月10日 23時
