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祥)あれ、月永君じゃないか
月)ん？あ、皇帝！なんだまだいたのか！もう２２時になるぞ
祥)それはこちらのセリフだよ。…君はまたインスピレーションを綴っていたのかい？
月)まぁな！
昔敵同士だったとは思えない、淡々とした会話。
いや、二人の間にはどこか張り詰めた空気が漂っている。仲良しではないと空気が、視線が訴えている
月)さて、Aも帰ったことだし！おれっもそろそろ
祥)え？Aはまだいるはずだよ
月)え？だってあいつ「じゃあね」って…
祥)残念だが彼女の靴はまだ残っていた。帰っていないのは確かだよ
月永は首を傾げた
彼女がここを離れたのは１時間も前のことだ。それなのにまだいるって…
祥)…まいったな。彼女は暗所恐怖症なんだ、一人にしてしまったのならどこかでうずくまっているかも…ちょっと月永君！？
皇帝の話も聞かずKnightsの王は彼女の消えていったほうへと駆けだした
あてなんてないけれど、手がかりなんてないだろうけど
月永は早く見つけ出したかった
…もうあの時みたいに、泣かせたくはないから
月)Aーーーー！！！
こんなシチュエーションさえ働いていたインスピレーション、今はもう何も浮かばない
それほど彼にとって、彼女は不可欠な存在
作曲をするにあたってだけではない。
彼女はもっと特別な人
大切な…恋人
もう二度と手放さないと心に決めた相手
月)あぁぁもう！！いるなら返事しろA！！
裸の王様の声は、静けさの増す廊下に虚しく響いた
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作者名：♪護♪
| 作成日時：2017年3月15日 2時
