サッカーチームKZ Part2

No.50 俺のせい... ページ6

｢あれ、立花は？｣


次の日は休日の為、朝から練習があった。

しかし、彩の姿を見ていない。

不思議に思ったメンバーが、上杉に尋ねた。


｢立花、熱出しちまったみたいなんだ。朝あいつから電話があってな。昨日よりは下がったけど、まだ少しあるから休むって。なんかずっと悩み事あったみたいだったし……って、キャプテン？固まって、どうしたんですか？｣


説明を受けているメンバーの隣で着替えをしていた小山田の動きがピタッと止まっていた。


上杉に声をかけられ、慌てて反応する。


｢い、いや！制汗スプレー…忘れたなと思って…｣


｢それくらいなら貸しますよ｣


｢あぁ、サンキュー…｣


引きつった笑顔で上杉を見る。


｢あ、もうそろそろミーティング。先、行くな｣


時計を確認し、慌てた様子で更衣室を出て行った。


｢変なキャプテン｣


｢な｣





更衣室を出て少し走った後、小山田は立ち止まった。


『なんかずっと悩み事あったみたいだったし…』



先程の上杉の言葉が脳裏に蘇る。



________悩み事って、俺のせいか……？



ぎゅっと強く目を瞑った。




そんな彼を、誰かが見ているとも知らずに。

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