No.49 俺も行く ページ5
「顔、赤いけど…?」
黒木は心配そうに眉を下げて、彩の額に手を当てる。
「……熱、あるな。熱いよ」
「送る。早く帰ろーぜ」
黒木が頷くと、彩の鞄を持って立ち上がらせた。
すると、足がもつれたか、ふらりとよろめく。
上杉が慌てて支え、すぐに彩を背負った。
「う、上杉くんっ…!?」
突然のことに驚く。
「黙ってろ。ふらついてたら、まともに帰れないだろ」
肩越しに彩に言うと、3人は教室を出た。
「おい。お前らなんであんなに早く教室……って、アーヤ!?どうしたんだ!?」
玄関まで行くと、チャイムが鳴った時に慌てた様子で教室を出ていった2人を見た若武と小塚が待っていた。
若武はいかにも体調が悪そうに目を瞑っている彩を見て、冷や汗をかいた。
「若武、うるさい。アーヤ熱があるみたいなんだよ。頼むから、騒がしくしないでくれ」
「あ、あぁごめん。それで、2人が送っていくのか!?俺も行くよ!」
バタバタと騒がしい若武の肩を、小塚が掴んだ。
「若武、あまり人数が多くても騒がしくて迷惑になっちゃうかもしれないから今日は2人に任せようよ」
「……分かった…」
ちぇっと言わんばかりに口を尖らせる。
「じゃあ、僕達は帰るね。アーヤ、お大事に」
小塚が若武の背中を押して秀明を出て行った。
「よし、俺たちも行くか」
3人も何分かして塾を後にした。
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徠楓 - とても面白いです!これからも面白い作品楽しみにしています! (2022年10月24日 16時) (レス) @page22 id: 096e7909ce (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - 大好きです! (2021年12月24日 11時) (レス) id: be87187744 (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - めっちゃ面白いからこれからも色々なお話待ってます! (2021年12月24日 11時) (レス) @page22 id: be87187744 (このIDを非表示/違反報告)
花奈(プロフ) - Raia。さん» ありがとうございます! (2019年1月28日 17時) (レス) id: c4cc4a66e9 (このIDを非表示/違反報告)
Raia。(プロフ) - おもしろい!頑張ってね!更新待ってるよ〜! (2019年1月28日 14時) (レス) id: 098a0cee36 (このIDを非表示/違反報告)
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