E組にやってきたフルート奏者【赤羽業】 (ページ33)

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31.サボりの時間ページ33

次の日学校に行くと茅野さんが喋りかけに来た。

「Aちゃんおはよー！

昨日は帰っちゃっててびっくりしたよー」

『茅野さん、おはようございます

ごめんなさい、ちょっと体調悪くなっちゃって』

「え！？大丈夫？」

ごめんなさい、茅野さん。

嘘ですけど許してください。

『まぁ⋯

それよりあの後鷹岡さん？でしたっけ？

どうなったんですか？』

「あぁー

なんかね、烏間先生のかわりに授業してくれるみたいだよ」

『なるほど⋯そうなんですね

ごめんなさい、まだ体調優れないんで今日の体育はお休みします』

あんな奴の授業受けたくないしね。

血の繋がりのない奴を家族とか、自分が父親とか、ものすごく気に入らない。

それに私が暗殺技術を教わりたいと思ったのは烏間先生だけだし。

「そっかー、分かった！

お大事にしてね！」

『はい、ありがとうございます』

そして体育の授業の時間、私は裏山へと向かった。

ここは私が転校初日に授業をサボるために来た場所だ。

あの時と同じようにフルートを持ってきて木陰に座った。

『懐かしいなー

ここでフルート吹いてたら泣いちゃって赤羽君に見られちゃったんだっけ』

「そういえばそんなこともあったねー」

私の後ろの方から声がして、びっくりして振り返るとなんとそこには赤羽君がいた。

『えっ！？

なんでこんなところに！』

「あの時と全く同じ反応じゃーん！

ここは俺のサボりスポットね？」

『それは⋯もちろん知ってます

でももう授業始まってますよ？』

「俺あのデブ気に入らなくてさー

それよりAちゃんは？

茅野ちゃんから聞いたけど体調悪いんだってー？

それほんと？」

『いえ、嘘です

赤羽君と一緒であのデ⋯いえ、鷹岡が気に入らないからです』

「やっぱり俺と一緒

なら一緒に話そうよ」

『もちろんいいですよ』