29.近い時間 ページ31
そして次の野球部の攻撃⋯。
なんと野球部はE組と同じようにバントを使ってきた。
もちろんE組はバントを取る練習をしていないから、あっという間にノーアウト満塁に。
そして次のバッターは野球部主将、進藤君。
やっぱりだ。
絶対理事長が何かしたな。
この間あった時とは別人のような顔つきになっていた。
私も緊張して見守っていると、なんと赤羽君と磯貝君が前進してきた。
「明らかにバッターの集中を乱す位置で守ってるけどさっきそっちがやった時は審判は何も言わなかった
文句無いよね理事長？」
そういうことか！
だからさっき赤羽君は無意味でも挑発したんだ！
「ご自由に、選ばれた者は守備位置位で心を乱さない」
「へーえ、言ったね
じゃ遠慮なく」
そう言うと2人はバットを降ったら確実に当たる位置まで足を進めた。
これはもうなんと言うか、前身どころかゼロ距離⋯。
『これはありですか？』
主将ももう顔ヤバイよ。
「気にせず打てよスパースター
ピッチャーの球はジャマしないから」
「フフ、くだらないハッタリだ
構わず振りなさい進藤君
骨を砕いても打撃妨害を取られるのはE組の方だ」
そして進藤君がバットを思いきり振ると、2人は綺麗に避けた。
流石！
「⋯だめだよ、そんな遅いスイングじゃ
次はさ殺すつもりで振ってごらん」
多分この時、進藤君は理事長の戦略に体がついていけてなかったと思う。
そして進藤君は腰が引けたスイングをし、地面に座り込んでしまった。
そのままE組はトリプルプレーで見事野球部に勝つことができた。
「キャーやった！！」
『やりましたね！』
なんだか杉野君と進藤君いい感じになっているような感じがした。
きっとこの試合で2人は和解できたのかな？
そうだといいな。
『あっ赤羽君！お疲れ様です！』
「あーAちゃん、ありがと」
『まさかあそこまでしちゃうなんてびっくりしました
大丈夫って分かってはいましたけど、少しヒヤヒヤしてしまいました』
「え？そうかなー
楽しかったけどね？
てかどうだった？」
『すごくカッコ良かったですよ』
「え⋯マジ？」
ん？顔が赤いような？
「Aちゃん！早く行こーよー！」
『茅野さん！今行きます！』
多分気のせいか⋯。
『もちろん、マジです
それじゃあまた後で』
私はそのまま走って茅野さんの所へ行った。
「マジか⋯」
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作者名：ルルナ | 作成日時：2024年1月30日 3時
