E組にやってきたフルート奏者【赤羽業】 (ページ30)

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その時私は何かに気がついてしまった。

『え⋯、何あれ』

「どうしたのAちゃん？」

遠くからでよく見えなかったが、野球部主将の様子が明らかにおかしくなっているように見えた。

『理事長⋯余計なこと仕出かすなよ』

「Aちゃん？何て？」

『いえ、茅野さん⋯何でもありません

この試合絶対勝って欲しいですね』

「うん、そうだね」

そして2回の表、赤羽君からの打席。

なかなか打席に入らないなと思ったらなんと赤羽君は挑発をし始めたのだ。

「ねーえ、これズルくない理事長センセー？

こんだけジャマな位置で守ってんのさ審判の先生何にも注意しないの

おまえらもおかしいと思わないの？

あーそっか、おまえ等バカだから守備位置とか理解してないんだね」

「「小さい事でガタガタ言うなE組が！！」」

案の定生徒からブーイングを食らってしまった。

2回の表、E組は3アウト。

野球部は主将の活躍で2点を獲得。

1点差まで追いつかれてしまった。