22.苦戦の時間 ページ24
見にも見えぬような速さで殺せんせーに技をかけていく堀部君。
全員唖然としている。
「うぉぉっ⋯」
「殺ったか！？」
「⋯いや上だ」
天井を見ると傷だらけの殺せんせーがいた。
「脱皮か
そういえばそんな手もあったっけか」
そういえば潮田君から聞いてたっけ。
殺せんせーのエスケープの隠し技。
こんなに早く使わせるなんて⋯。
「でもね殺せんせー
その脱皮にも弱点があるのを知っているよ」
その後も堀部君はありとあらゆる攻撃を続けた。
そしてシロは殺せんせーの弱点を次々と暴露していった。
皆が見つけた事もあれば知らなかった事まで全て⋯。
「予想外の触手によるダメージでの動揺
気持ちを立て直すヒマも無い狭いリング
今現在どちらが優勢か生徒諸君にも一目瞭然だろうねー」
「お、おい⋯」
「これマジで殺っちゃうんじゃないの」
そんな声が教室から聞こえてきた。
さらに追い討ちをかけるように殺せんせーの脚が破壊された。
「「⋯！！」」
「フッフッフ
これで脚も再生しなくてはならないね
なお一層体力が落ちて殺りやすくなる」
「⋯安心した
兄さん、俺はお前より強い」
どんどん殺せんせーが追いつめられている。
今まで暗殺とか自分には関係ないって思ってたのに⋯。
何なのこの感じ⋯。
堀部君にムカついてるから？
⋯ううん違う。
私も本当は殺せんせーを殺したかったからだ。
ふと潮田君の方を見るとナイフを持って何かを考えているようだった。
きっと同じ気持ちのはずだ。
ううん、潮田君だけじゃない⋯ここにいるE組全員がそう思ってるはずだ。
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作者名：ルルナ | 作成日時：2024年1月30日 3時
