20.まさかの時間 ページ22
堀部君と殺せんせーが兄弟！？
いやいや、冗談でしょ⋯。
似ても似つかなすぎでしょ。
「兄弟同士小細工はいらない
兄さん、おまえを殺して俺の強さを証明する
時は放課後、この教室で勝負だ
今日があんたの最後の授業だ
こいつらにお別れでも言っておけ」
堀部君はそう言うとさっき入ってきた壁から外へ出ていった。
「ちょっと先生
兄弟ってどういう事！？」
「いっ⋯いやいやいや！！」
「そもそも人とタコで全然違うじゃん！！」
もう先生も皆もパニック状態。
「まったく心当たりありません！
先生生まれも育ちもひとりっ子ですから！！
両親に「弟が欲しい」ってねだったら⋯家庭内が気まづくなりました！！」
えー、何そのエピソード⋯。
てか殺せんせー親とかいんの？
いやそれよりも！
『殺せんせー！
どうして堀部君に謝罪させなかったんですか！
すごくムカつきます！！』
「にゅやッ！！
すみません、先生すっかり忘れてました⋯」
ちょっとー！！
そして私はイライラしたままお昼休みを迎えた。
堀部君はものすごい勢いで甘い物を食べていた。
えっ、もしかしてあれがお昼ご飯？
気持ち悪っ！
でも⋯
「甘党なところとか表情が読みづらい所とかは殺せんせーと同じだ」
そうなんだよなー。
「兄弟疑惑で皆やたら私と彼を比較してます
ムズムズしますねぇ
気分直しに今日買ったグラビアでも見ますか
これぞ大人のたしなみ」
わぁー、堀部君もまったく同じ雑誌⋯。
巨乳好きまでおんなじ⋯。
「⋯これは俄然信憑性が増してきたぞ」
「そ、そうかな岡島君」
岡島君は何を言ってるのかな？
「そうさ！！巨乳好きは皆兄弟だ！！」
そんなの大声で叫ばないでよね。
そしたら兄弟他にも増えるぞー。
「Aちゃんはどう思う？」
隣の席でお昼を食べていた赤羽君が話しかけてきた。
『まぁどれも信憑性は薄いですよねー
そもそも皆どうして見た目の違いには１つも触れてませんし、不破さんなんて突然変異って⋯
もっと確実的な証拠がないと何にも言えませんね』
「だよねー
放課後まで楽しみに待っておくしかないね」
『そうですね』
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作者名：ルルナ | 作成日時：2024年1月30日 3時
