1.始まりの時間 ページ3
渚side
もう5月も終わりに近づいたある日のことだった。
「ヌルフフフフ。皆さん、おはようございます。
今日は皆さんに新しい仲間を紹介したいと思います。
今烏間先生が色々と説明してるみたいなので少し待ちましょう。」
「なぁ、殺せんせー。転校生ってことはさ、律みたいな殺し屋ってこと？
律は今だからこそまともになったけど⋯もう流石に無理だぜ？」
前原くんの言う通りだ。
うちのクラスには少し前にも転校生がやってきた。
名前は律と言って簡単に言えば、AIの機械。
最初の頃は暗殺技術は文句なしだったけど、すごく大変だった。
殺せんせーが改造したり律自身が開発者に逆らったりで何とか今E組に馴染めている。
「いえ、前原くん。そこは安心してください。
今回はA組からの編入生なんです。
皆さんと同じ中学校3年生です。」
「「えぇー！！」」
驚くのも意味ない。
本校舎からの編入生⋯しかもA組からって普通ありえない。
「本当は修学旅行が終わってすぐ来る予定だったみたいですけど、律さんのことで色々あって対応が遅れてしまったようです。」
「悪い。待たせた。」
烏間先生がひと足早く教室にやってきた。
どうやら説明が終わったらしい。
「どうやら説明が終わったらしいですね。ヌルフフフフ。
実は先生も会うのは初めてなんです。」
「入ってきてくれ。」
烏間先生が声をかけると教室に綺麗な黒髪をなびかせ、1人の女の子が入ってきた。
『わぁ。本当に黄色いタコみたいな見た目なんですね。
この世界にこんな生き物がいるなんてびっくりです。』
「初めまして。私は殺せんせーと言います。
皆さんに自己紹介をしてください。」
殺せんせーがそう言うとすみませんと謝り、ニコッと微笑みながら自己紹介をし始めた。
『初めまして、A組から編入してきました如月Aです。
皆さんのことや今のE組のシステムのことは何となく烏間先生から聞きました。
色々教えていただけると嬉しいです。
これからよろしくお願いします。』
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作者名：ルルナ | 作成日時：2024年1月30日 3時
