17.転校生の時間 ページ19
雨が降り少しジメジメとした日。
「はいおはようございます
烏間先生から転校生が来ると聞いていますね」
そう、今日は転校生が来る日。
「あーうん
まぁぶっちゃけ殺し屋だろうね」
前原くんの言う通り、そうだろうな。
私の場合は例外だったし⋯。
「律さんの時は少し甘く見て痛い目を見ましたからね
先生も今回は油断しませんよ
いずれにせよ皆さんに
相手は殺し屋でしょ⋯。
そう簡単に仲間になって仲良くできるものなの？
私は少なくとも仲良くしたくない側なんだけど。
『そういえば律さんは何か聞いてないんですか？
同じ転校生暗殺者として』
「そーだよ、どうなの？」
「はい少しだけ
初期命令では⋯私と「彼」の同時投入の予定でした
私が遠距離射撃、彼が肉迫攻撃、連携して殺せんせーを追いつめると
ですが⋯2つの理由でその命令はキャンセルされました」
「へぇ⋯理由は？」
「ひとつは彼の調整に予定より時間がかかったから
もうひとつは私が彼より暗殺者として圧倒的に劣っていたから」
クラス中がシンと静かになった。
律さんが暗殺者として劣っている⋯それほど強い暗殺者。
「私の性能では⋯彼のサポートをつとめるには力不足だと
そこで各自単独で暗殺を開始することになり重要度の下がった私から送りこまれたと聞いています」
律さんが来た時に殺せんせーの指を飛ばしたと茅野さんと潮田くんから聞いていた。
その律さんより強い暗殺者⋯どんな怪物なの。
ガララッ！！
思いっきりドアが開き、皆が視線を向けるとそこには全身白装束の人が立っていた。
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作者名：ルルナ | 作成日時：2024年1月30日 3時
