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「りっ⋯理事長先生！！」
「ダメだよ暴力は
人の心を⋯今日の空模様のように荒ませる」
「はっ⋯はい⋯」
「これで拭きなさい
酷い事になる前で良かった
危うくこの学校にいられなくなる所だったね
君が」
理事長はわざとらしく土砂降りの中ヒザを地につけて言った。
やっぱり私こいつのことが心底嫌いだ。
「じゃあ皆さん足元に気をつけて
さようなら」
「は、はい！！さようなら！！」
そのまま理事長は車に乗って帰って行った。
「人として立派だなぁ理事長先生
ヒザが濡れるのも気にせずにハンカチを⋯」
「あの人に免じて見逃してやるよ間男」
「感謝しろよ」
「⋯嫉妬してつっかかって来るなんて
そんな心が醜い人とは思わなかった
２度と視線も合わせないでね」
「前原！！へーきか！！」
「⋯おまえら見てたんかい
上手いよなあの理事長
事を荒立てずかといって差別も無くさず絶妙に生徒を支配してる」
「そんな事よりあの女だろ！！
とんでもねービッチだな！！
いやまぁ⋯ビッチならうちのクラスにもいるけど」
『本当にビッチなんでしょうか』
「違うよ
彼女はそんな高尚なビッチじゃない
ビッチ先生は
「⋯いや
ビッチでも別にいーんだよ」
「いいの！？」
『潮田くんの言う通り、それでいいんですか？
私は少なくとも女たらしは嫌ですね』
「好きな奴なんて変わるモンだしさ
気持ちが冷めたら振りゃあいい
俺だってそうしてる」
「中3でどんだけ達観してんのよ」
「けどよ
さっきの彼女見たろ？
一瞬だけ罪悪感で言い訳モードに入ったけどその後すぐに攻撃モードに切り替わった
「そーいやコイツE組だった
だったら何言おうが何しようが私が正義だ」ってさ
後はもう逆ギレと正当化のオンパレード
醜いとこ恥ずかし気なく撒き散らして
⋯なんかさ悲しいし
ヒトって皆ああなのかな
相手が弱いと見たら⋯俺もああいう事しちゃうのかな」
私はそんなことないと思うけどな⋯。
ふと殺せんせーを見ると頭がものすごく大きくなっていた。
「仕返しです
理不尽な屈辱を受けたのです
力無き者は泣き寝入りをする所ですが⋯君達には力がある
気づかれず証拠も残さず
屈辱には屈辱を
彼女達をとびっきり恥ずかしい目に遭わせましょう」
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作者名：ルルナ | 作成日時：2024年1月30日 3時
