扉を開けたら首領がヘドバンしてた 3

『こっこじゃーッ！』 ページ32

織田作に言われた場所へ向かうが…無駄に距離がある。
ってわけで。



『異能力《傘の下にて雨が降る》』



パッと傘を開き、目を閉じる。
最近発見したことだけどね、私どうやら水になれるようです。

傘開いて目閉じればそこは川やら海やら…とにかく水の中。
今回は川らしい。
感覚は普通の時と変わらないので、水の中を走るように移動する。


『あー、どの辺りだこれ。まさか過ぎたとか無いよねこれ。
あったら泣くよ私』


等と言っていると、織田作が一応と言ってくれていた目印を見つけた。


『こっこじゃーッ！』←


目をカッと見開き、傘で空間を切れば、目の前には金庫を持っている織田作。


『来ましたよー作さん』


織「それ本当に便利だな」


『雨の日とか最強ですよこれ。
何処でも移動し放題』


走りながら、狙撃された事や坂口さんの家で金庫を見つけた事を聞く。


『チッ…面倒な事になってますねまた！』


織「全くだ。安吾が可哀想だな！」


『それもありますけど！』


そう言った瞬間、2人同時に建物の隙間からナイフを持った奴に摑みかかられた。
ナイフが服を掠る。ジャージにピッと線が疾る。


『ッこの爺しめるぞゴラァ！』


クルッともう一度くるナイフを避け、相手の顔に肘を食らわせる。
その衝撃のせいか、鼻血を出す襲撃者。
相手を見てみると、灰色のボロをまとっていた。
右手に待っていたナイフを左手に持ち替え、逆手に構える。

とりあえず、相手が敵で、かつ自分を殺.そうとしているのだけはよく分かる。分かりたくないけどな！


『作さん！これ相手何が狙いですか！？』


織「恐らくだが、俺が持っているこの金庫だ！
金庫の中に入っている、何かを狙っている！」


『何かァ？！』


思わず声が裏返ってしまったけどしょうがない。
敵の攻撃避けながらやってんだよこちとら。

ふと後ろから気配がした。織田作は倒れるように前方へ体を投げ出し、私は上に異能を使って飛び上がる。
織田作がもう1人の敵に狙われる。
おいおい、3人居たのかよ。


『作さんッ！』


シュタ、と着地し、自分が相手をしていた相手を気絶させ、織田作を助けにいこうとすると、










太「織田作！まつりちゃん！屈め！」

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