マーリンさんが、助けてあげよう (ページ6)

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王の話が四つページ6

そんな事を考えていると、不意に部屋の襖が荒々しく開かれた。

見習「ちょっと審神者様ァ？
仕事せずに何勝手に資材使って…って、あら。
新しい刀剣男子？………ふーん」

急に嫌な匂いがする女が入ってきたかと思えば、私とアーサーの顔をじろじろと見始めた。

審「おい、き、急に入ってくるなよ……」

見習「いーじゃないですかぁ。
どうせ、ここはもうすぐ私の本丸になるんだしぃ？
あ、ならそこの二人にも自己紹介しなきゃよね。

私、瀧子よ。もうすぐであなた達の主になるの。よろしく頼むわね？…えっと？」

じろ、とマイロードの顔を見る見習い。
…ああ、彼女か。マイロードの本丸を乗っ取っているのは。
というか、二人？ふと見ると、ジャックは霊体化していた。
ナイスだジャックちゃん！恐らく嫌悪感を抱いたのだろうね。
安心しなさい、マーリンお兄さんも一緒だ。

審「え、え…っ、と…。彼らは＿」

『私はキャスター。こちらはセイバーだ。
…ん？刀剣にしては可笑しな名前だって？
ははは、可笑しなことを言うね君は。
私たちはどちらも刀剣だなんて言ってないよ』

というかまず、一言も喋っていなかったけどね。

見習「そ、そう。…ねぇ、そんな人よりも私と一緒に居ましょうよ。
そうだわ、ここの案内をしてあげる！
ね、行きましょう？」

ねっっっとりとした目つきで私の腕に絡みつき、あるように見えて無い胸を押し付ける見習い。
ははは、気持ち悪いなー。

プ「…そんな人？
マスターに対して、そんな言い方は無いんじゃないか」

見習「で、でもぉ。
…審神者様、私のこと襲.っ.てきたんですよぉ？！
しかもぉ、お前は邪魔だとか言ってぇ、私のこと殴.っ.てきたしぃ…」

嘘だね。分かりやすい嘘だ。

『そうかい。だが、悪いが私はマイロードの傍にいるよ。
君よりも、彼の一緒にいる方が落ち着くからね』

プ「…僕も、彼と共にいよう。
申し訳ないが、その提案は却下させてもらうよ」

二人ともあえて王子様スマイルだ。
これなら問題ないだろう？

見習「……そ、う。
な、ならぁご飯は一緒に食べましょうねぇ！
それじゃぁ、審神者様、お仕事ちゃっちゃと終わらせちゃってください！」

そう言い、また荒々しく襖を閉じて去っていった。

プ「…マスター」

『…マイロード』

ジ「…おかあさん」

無言でジャックが霊体化を解除した。

審「え、ど、どうしたの？」

プ、マ、ジ「………あれは、嫌だ」

満場一致だった。