ふしぎなこどもたちを拾いました (ページ15)

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リドルを拾ってから一ヶ月程経った。
いや、正確には一ヶ月と一週間、か？

その頃には、リドルの怪我もすっかりよくなっていた。もう見る影もない。

キ「怪我、なくなったねぇ…リドル」

『だな。…ということは、』

キ「…家に、帰さなきゃ、なのかなぁ」

しゅん、と下を向く姉さん。

キ「私、やだなぁ」

『姉さん、リドルと仲良くしてるもんな』

…時折、僕が嫉妬するくらいには。

キ「…んふふ、だーいじょーぶ。
私、兄さんのことが一番大好きだもん」

後ろから僕を抱きしめる姉さん。

『…ん、知ってる』

姉さんの腕に右手を添え、ふと街に降りた時のことを思い出す。

リドルの貼り紙を見て悪魔だ、と言っていた子供たち。

まるで作業だと言わんばかりにリドルを探す母親。

…そういえば父親を見なかったな。仕事か？
嫌。親っていうのは、子供が行方不明になったら仕事もほっぽって探すもんだろう、普通。

……待て、普通？普通では、ないな。

なんせ、リドルにあんな怪我させても平気で普通の顔して放置してるような奴らだ。

もしや父親の方は放置主義か？

リ「…い、イーシスさん？」

こちらに来るリドル。マレウスと手を握っている。

『リドル。お前が来て一ヶ月が経った。
怪我も、…もう見る影もなくなったな』

そう言うと、リドルはびくりと肩を震わせた。

『…さて、ここで本来聞く質問ではなく、あえて最初にした質問をしようか』

＿＿＿なぁ、リドル。

『お前の両親は厳しいか？それとも、優しいか？』

リ「……ぼ、僕の、両親は…＿＿＿」

その言葉を聞き、僕たちはにこり、と笑った。