街宵。14話 ページ14
ブランコに座ってはこぐ。
ここに座ったのって何年ぶりだろうか。
若くなった気がしてなんともいい気分だな。
そんな、若さに浸っている気分の時に、公園の入口から「ルナ?」と呼ばれた。
今日はよく呼ばれるなー?と思いながらブランコをこぐのをやめて、呼ばれた方を見る。
そこには顔見知りの"なのか"の姿があった。
なのかは少し引きつった顔をしていたが、息を吸い直して、こちらに近寄ってきた。
「噂は聞いたよ。随分派手にやったね。」
「まぁね。」
目の前にやって来たなのかはやはり、泉さんの妹みたいな質問?を問いかけてきた。
「1人でブランコですかー? 寂しそうだね。」
「昔っから1人でブランコですけど?」
笑ってくるなのかにムッとしては額を膨らませながら問いかける。
「昔っから?」
「そうだけど?」
「昔からねー。まぁ、そうだった……ね。」
なのかは楽しそうに話していた顔から、百面相するみたいに顔を引き攣らせては悲しそうな顔をした。
ルナの小さい頃をしる人物。
まぁ、秘密って程でもない。ただのいじめられっ子時代の話。
誰も遊んでくれない。かと言って、無理して遊ぼうとしなかった時代、
うわー。思い出しただけ、馬鹿馬鹿しいな。
「でも………なのかには今は、そうは見えないけど? 昔とは違うと思うけど?」
「は? 今の現時点でルナは、友達もいな……くなっちゃったひとりぼっちだけど?」
何いってんのこいつ?という視線を向けては、なのかが満面な笑みで「今は違う。ルナは、昔とは全然違うよ?」と答えてきた。
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作者名:璃菓 | 作成日時:2017年12月29日 1時