仮面ライダー短編集 (ページ6)

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妬かせたい話後編(桐生戦兎&万丈龍我) ページ6

さて、時は来た。
作戦開始だ。
万丈がこっちに来る。
俺とAは顔を見合わせて
開始の合図をする。

『せーんと』

「なに？」

『ご飯作るの手伝うよ！』

「ほんとに？ありがと」

頭を撫でる。Aは笑顔だ。
横目で万丈を見ると驚きかショックか
分からないが口を半分開けて固まっている。

『ねえ戦兎、めっちゃ形綺麗に切れた！褒めて褒めて！』

「うん、上手にできたね！」

『えへへ』

Aは女優並みの演技をするな。
ちょっと可愛いと思ってきた。
万丈は…やべえ臨戦態勢だ。
早いがそろそろ終わりにした方が良さそうだ。
これ以上は俺の心が痛む。

「A」

『ん？』

最終奥義壁ドン。

これは美空が好きだと言っていたやつだ。
大抵の女はイチコロらしい。
Aの顔が赤い。
俺の顔も赤いと思う。

うるさい足音が聞こえてくる。
現れた男は誰だと思う？
……万丈だ。
物凄い勢いで俺を押し、
Aの腕を掴む。

「おい、行くぞ」

『ば、万丈？！』

万丈は聞いたこともないような
低音でそういうと
Aの手を引っ張って地下室へと
消えてった。

その後万丈には叱られ、
美空は昼寝を起こされたことにより
不機嫌になった。

俺、何も得してない…