前世は悪役令嬢、今世は良い男と結婚したいが『今の』貴方はお呼びじゃない。

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前世の私も変わらぬ貴族令嬢であり、強いて言うならば大変優秀で美しい執事がいた事くらいだろうか。見た目に反して武闘派な彼は長い金髪を一つに結んでいつも私の一歩後ろで控えていた…そんな彼に密かな恋心を抱いており、それは身分違いの恋だった。

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私には婚約者がいた、本当の気持ちに蓋をして皇太子妃になる事だけを目標に頑張って来たつもりだった。けれども彼は男爵家令嬢のヒロインと恋に落ち、邪魔になった私を陥れたのだ。毒を盛ったと濡れ衣を着せてあれよあれよと処刑されてしまう私…忠誠心の強かった執事の彼は最後の最後まで私の見方をしてくれたけれど、それでも周りは信じてくれなくて。王子と男爵令嬢を強く恨んで…陰謀の渦に巻き込んでしまった家族に申し訳なく泣いて、最後に執事の彼へたった一言『愛していました』と伝えれば良かったと悔やんで、死んでも死にきれなくてーー…そして私はまたも貴族令嬢として生を受けたのだ。

「今度こそは貴女も護ると誓います、この命に変えても…(名前)様を心の底からお慕い申しておりました」
「いや、流石に先生とは恋愛出来ませんが！？」

気持ちは嬉しいが落ち着いて欲しい！というイポス・イチョウ先生と生徒の恋愛物語。執筆状態：連載中