フラグはへし折るモノ。 ページ19
それは言わない約束でしょう？と言う視線を向けて笑う私にダリくんは飄々とした笑みを浮かべていた。兎に角、今日の使い魔召喚の儀式は終わったから後は帰るだけだと身支度を済ませる。目立つ行動は慎む事…それでなくとも、何をしなくても顔の良さからか目立ってしまうのでやはり気を付けたい。
後…前世の記憶と今の学校とのギャップに温度差があり過ぎて頭を抱えてしまった。一体どこの世紀末だ？不良生徒がごった返し蔓延っていて全く優等生が息をしていないんですが？誰か周りを取り締まる生徒会長さんか、もしくは必殺仕事人見たいな毒を以て毒を制す番長的な人が現れないかなぁ？それくらい学校内の治安が悪過ぎる…
私ではこの学校にいる不良生徒全員の性根を叩き直し更生させる何て不可能に近い。あぁ…何故ダリくんが私と同じ同級生ではなかったのかっ！と悔やまれる。先生だから生徒の好きにさせる事が大前提になるらしいし……うーん、少し想像してダリくんが例え生徒だったとしても愉しい事が大好きな彼は、寧ろ一緒に他の生徒すら巻き込んで悪ノリしそうだな。建前は以上。とか言ってね？
「また何か考え事かい？Aの百面相した顔は可愛いから見ていて飽きないけど…眉間に皺が寄っているよ？」
「……ダンタリオン先生、近いです」
眉間の皺を人差し指で優しく撫でながら笑うダリくんに、私は声を掛けながらも仰け反る。ダリくんのガチ恋勢に目を付けられたくはないので距離感を保ちながら『ダンタリオン先生』と呼ばせて貰うつもりだ。周りからはダリ先生やダーリンとさえ呼ばれており仲の良さに微笑ましさすら感じた。
因みにそれをダリくんから告げられ、私がその返事を返したからか苦笑いをされてしまったけれど…ダリくん曰く嫉妬して欲しかった見たいだが、私はそんな嫉妬深く気の短い女じゃないもの。全力でザマァ(断罪)フラグはへし折って差し上げましてよっ！
高飛車にオーホッホッホ！と扇子で扇ぎながら高笑いする私を、ダリくんは笑って『見ていて飽きない面白ぇ女』だと言う視線を向けていたが、私は敢えて気付かない振りをした。フラグ回収、駄目、絶対。
「今から帰るんだよね、送って行こうか？」
「それこそ訳の分からない噂が立ちますので、ご遠慮願います」
「それもそうか、じゃあ身を守れるように…召喚シールを手の甲に貼り付けて置く事」
何かあれば僕を呼ぶ事。約束してね？と手渡された召喚シールを見下ろしてやはりダリくんは過保護だと思った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 756人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くまのん - 最高すぎる‼‼続きがめちゃくちゃ楽しみです‼応援してます (4月7日 0時) (
レス) @page23 id: 333fed96b4 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 私逆ハー大好物なので嬉しいです！魔入間のキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (7月11日 18時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
スズメ - めちゃくちゃ好きです‼更新待っています！ (7月9日 21時) (レス) id: 333fed96b4 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - え、、最高好きです、、続き楽しみにしてますっ！頑張ってください！！ (2023年3月30日 4時) (レス) id: d3fb5e7475 (このIDを非表示/違反報告)
シャルネ(プロフ) - もう最高すぎて、、これからも応援しています！ (2023年3月18日 9時) (レス) @page17 id: 22dcb2cbb2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼空 | 作成日時：2023年2月16日 11時
