バブみのあるお姉様に転生したなら推しを甘やかしたい２

推しが私に対して敵意剥き出し何ですが。 ページ1

「Aさん、いや…A先生。是非とも教育係をお願いしたいんですけど、構いませんか？」そう元担任で教師統括のダリくんに告げられて「はい、誠心誠意頑張ります」と頷いた私であるがーー…既に心が折れそうなんですけど。

自己紹介をしてイフリート先生の教育係に任命された事を告げるも、酷く冷めた目でこちらを見下ろし特徴的な紫色の炎を灯した尻尾を揺らす。待って欲しい…初対面なのに毛嫌いし過ぎでは？

「僕、アンタに教えて貰う事とかないんで…」

職員室、静かに聞いていたであろうカルエゴくんが眉を顰めた。目の前の彼は続ける「それより僕はカルエゴ先生やバラム先生に教育係をやって欲しい」とも言われてしまい苦笑い、ただ二人は忙しいからそれは難しい相談かも知れないが…終始不貞腐れ嫌がるイフリート先生に対して苛立ちを抑え切れないカルエゴくんを制して、まあまあ…穏便にね？私は気にしていないから。と目で訴える。

「ごめんなさい、代わって差し上げたいのはやまやま何ですけれど…お二人は多忙な方で。私もダンタリオン先生から頼まれているから…」
「……」
「私では心許なくて嫌かも知れませんが、これから頑張って行きますので宜しくお願い致しますね」
「……ﾌﾝｯ」

ずっとツンとした態度で私から顔を背けたイフリート先生にまたも苦笑いの私…その隣で泣きじゃっくり「Aがいる！うわぁ！もう二度と会えないと思ってたのに！本当に好きです！ずっと好きですっ！」と騒ぎ出す始末のツムルくん。彼は私の熱狂的なファンで、どのライブも必ず来てくれる悪魔(ひと)だった。相変わらず元気で微笑ましいのだけれど、騒がしいのが嫌いなカルエゴくんは舌打ちし眉間の皺が先程よりも増えているように見える。

「俺がAさんに手取り足取り教えて貰うの！そんなに嫌なら俺と代われよっ！」
「代われるなら僕だって直ぐに代わりたいよ、何が悲しくて悪魔位階(７)の女悪魔に教えを乞わなきゃいけないんだ…」
「はぁ！？おまっ！それ本当に贅沢な話しなんだからな！？Aさんは元伝説のアクドルで普通ならこんなお近ずきになれる事とか先ず有り得ないのに！！」
「アクドルねぇ…見ないし興味もない」
「お前！一回表出ろや！！」
「あﾞっ？消し炭にしてやるよ」

まあまあ…落ち着け。と間に入り宥めるイチョウ先生がおり収集が付かずに入ればケルベロスが威嚇する。

「粛に！全く…未だ生徒気分が抜け切れていない者がいるようだが決定事項だ」

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