バブみのあるお姉様に転生したなら推しを甘やかしたい。

流石にオタクでも日付までは分からない４ ページ37

だって今日くらいは淑女を止めるって決めたんだもの！小一時間「お前昔からそう言うところがあるが、自身が貴族の令嬢だと言う自覚が足りんのかっ！あぁ！そうだな！足りないからそんな馬鹿な事が平気で出来るんだろうな！！」とカルエゴくんから叱られ続けており、そう言われるとかなり耳が痛いが反論すればまた叱られるので素直に話しを聞く事にする。屋台の出し物を一つ、また一つと潰して行くオペラ先輩は荷台に積んだ景品を運びながらも可笑しそうに小さく笑っていた。

「まあまあ、カルエゴくんもそんなに目くじらを立てないで上げましょう。過保護と言うよりも…そんなにAさんの間接キスが羨ましかったんですか？」
「……はっ？」
「えっ、うーん…カルエゴくん、フルーツ飴食べる？」
「断じて違うわ！バカ者共め！！そもそも俺は甘い物は全般嫌いだ！！」

甘い物じゃなければ間接キスしたいって聞こえるのは私だけじゃない筈…取り敢えず可愛いからカルエゴくんを撫で回して置いた。鬱陶しそうに「止めんか！まだ話しは終わってないぞ！」と言うカルエゴくんを黙らせる為に頬へ挨拶代わりキスをすればピシリとこちらも硬直した。振り返り未だにピクリとも動かないシチロウくんに対して何だか申し訳なく思えて来る、マスク越しに頬を撫でればボンッ！と爆発し湯気が出るくらい顔を赤く染めてこちらを見つめて来る。

「あの…ごめんなさい」
「えっ、あ、うん…驚きはしたけど、だ、大丈夫だよ…？でもねAさん、それはしちゃ駄目だ。Aさんは女の子だし、カルエゴくんも言っていた通りもう少し自覚を持って行動しないとーー…」

クドクド、クドクド。と今度はシチロウくんからのお説教が始まってしまった。優しく諭すような声色だから何だか余計に心が痛む、カルエゴくんからは既に叱られ慣れているからかも知れないが…終わりの見えない説教に頷きながらも、オペラ先輩へ助けを求めれば終始楽しげに目を細めているだけで頑張って下さいと応援されるばかり。私が悪かったですから、別の師団見に行きませんか？とは口が裂けても言えませんね、ごめんなさい。

ーーー

「良い？分かった？」
「はい…」

ニ、三時間は赤べこ見たいに頷き続けクビが痛い。オペラ先輩が私に景品であるぬいぐるみを手渡し「差し上げます」と慰めてくれて、それに感極まってオペラ先輩に半泣きでお礼を言えばシチロウくんが「距離感」と制して来た。うっ…過保護が二人に増えて泣きそう何ですが。

まさか私がアクドルになるとは。→←流石にオタクでも日付までは分からない３

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