あの春、君と。 (ページ26)

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楽しくてあっという間だった。

お料理もお酒も美味しくて

話は楽しくて。

お店の人にご馳走様でしたー

と言いながら店を出る。

やっぱり。

自分も接待の時

相手にできるだけ気を遣わせないように

自然にテーブルを離れ支払いをする。

いつ支払いしてたの？

とビックリされると嬉しくなる。

だから北山さんが

チラッと宮田さんとアイコンタクトをして

席を立った時に

支払いをするためだと気づいていた。

でも

｢ビックリした、、全然気づかなかった。

ほんとにいいの？｣

北｢俺から誘ったしね。｣

宮｢ご馳走様でーす！！｣

宮田さんが私の隣に来て

北山さんに向かってそう言った。

｢じゃーお言葉に甘えて

ご馳走様です。｣

北｢Aちゃんはいいけど

お前は払ってもいいんだぞ？｣

と宮田さんに向かって手を差し出す。

宮｢そんなー！

俺可愛いからいいでしょ？｣

と北山さんの手をぎゅっと握る。

北｢うぜぇー(笑)｣

あっあっあっあと笑いながら

歩き始める。

今日はほんと楽しかったから

電車じゃなくてタクシー乗っちゃおうかな

なんて考えていると

宮｢タクシーきたきた｣

とタクシーに乗り込む

北山さんがドアに手をかけ

北｢Aちゃん早く｣

｢え？｣

北｢え？タクシーで帰るでしょ？｣

｢そのつもりだったけど、、｣

北｢なら一緒じゃん。早く早く｣

え、、

と戸惑ってる間に腕を引っ張られ

結局タクシーに乗ることに。

タクシーの後ろに3人

ギュッとなって座る。

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