あの春、君と。 (ページ24)

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ご飯に行くって分かってたら

もう少しましな格好したのに。

ほんとに普通のスーツに

淡いブルーのシャツ。

営業だとパンツスーツの人が多いけど

私はスカート派。

同じことしてたらキャラかぶりで

印象が薄くなりそうな気がして。

ヒールのかかとは直したばかり。

うん、大丈夫。

いつもよりしっかりメイクを直した。

香水は忘れた。

ハンドクリームの香りよ、盛大に長持ちしてくれ。

時計を見るといい時間。

｢よし、行くか｣

少し前にもう着いて

先に始めとくねと連絡がきてた。

俺らって言ってたから

北山さんだけじゃないってことよね。

誰だろ、、二階堂さんかな？

言われた場所に着くと

落ち着いた雰囲気のお店だった。

中に入るとカウンターの他に個室がいくつかある。

お店の人に案内されて

一番奥の個室にたどり着いた。

ふぅ。深呼吸してから

コンコン

｢失礼しまーす｣

ガラガラっとドアが開くと

4人がけのテーブルの1番奥に北山さん

その向かいに宮田さんが座っていた。

私は下手にあたる1番ドア付近

宮田さんの横に座ろうと椅子を引くと

北｢着いたばっかで暑いっしょ

こっちクーラー効いてて涼しいよ｣

と自分の横の椅子を引き、ポンポンっとたたく。

断る理由もなかったので

素直に北山さんの横に座った。

宮｢外暑いよねー

ジャケットかけとくよ、かしてー｣

手に持っていたジャケットを

サッとハンガーにかけてくれた。

アイドルって

なんでみんなこんなにスマートなの？

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