あの春、君と。 (ページ22)

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T side

本番が終わり

速攻でシャワーを浴びる。

適温になるのを待ちながら

テーピングを剥がす。

剥がし終わってから

あ、どうやって巻いてたかを見て

今度から自分でしようと思ってたのに、、

と思ったが、もう遅い。

クチャっと丸めて近くのゴミ箱にポイっ。

シャワーから出ると

入れ違いで宮田が入ってきた。

玉｢今日メシ行こ。｣

宮｢いいよー｣

いつものように晩御飯を

一緒に食べに行く。

宮｢玉さー、テーピングの子の名前覚えた？｣

玉｢え、知らないけど

そんな仲いいの？｣

宮｢いや、俺もそんなに仲良くはないけど

北ミツが結構喋ってて

それ聞いてたら鈴さんみたいに

喋りやすいタイプだと思うよ｣

へー

で、なんでそれを俺に言うの？

宮｢なんかいつもと様子が違うから。｣

ニコニコしながら俺を見る。

それは俺が1番よくわかってる。

馴れ馴れしく接して来る人は苦手。

だからと言って無言もなー、、

でも自分から話を振るのは苦手。

距離感が心地よかったんだ。

それだけ。

それだけなんだけどなー。

宮｢Aちゃんだよ｣

、、Aちゃんね、、

宮田はこの時から分かってたのかな。

俺はちっとも気づいてなかったよ。

どうしてだろ。

もっと早く気が付きたかった。

君と1番に喋るメンバーは

自分でありたかった。

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