November.お風呂に ページ22
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「山田くんってさ、苦手なものとか無いの?」
「あるよ?…トマトとか。」
「え……トマト……?」
「うん。あれだけは無理だなー…って、なに笑ってんのさ。」
山田くんの苦手なものがトマトって…。
可愛すぎない?!
ついにやけてしまった私のほっぺたを
ツンツンと指でつつかれる。
「いま俺の事馬鹿にしたでしょー。」
「いや、なんか子供みたいで可愛いなーって思って。」
もー、と膨れながらもその顔は全然怒っていなくって、むしろニコニコして嬉しそう。
「はー、美味しかったぁ。ご馳走様でした。」
「お腹いっぱいだね。」
「うん。あ!私食器洗うね?」
「えっ、いいよ俺後で洗うから。」
キッチンに立つ私に
山田くんが近寄りそう言ったんだけど
「だめ!これくらいはやらせて?なんか、色々やってもらっちゃってばっかりで、申し訳ないから…。」
「ふふっ、わかったよ。じゃあ任せるね。俺はその間お風呂の用意してくるね?」
「あ…うん!」
お皿を洗いながらふと考える。
お風呂って……別々に入るんだよ…ね?
それとも一緒に入るのが普通なの?!
もしそうだとしたら……恥ずかしすぎる。
えっ?さすがにそれは無いよね??だって私達…まだそういう事もしてない訳だし…。
でもでも…恋人同士って普通一緒に入るもんなのかな?
てゆうか今日は山田くんの家にお泊まりする訳だけど……一体どうなるんだろう。
山田くんのことは好きだし、これからももっと色々知りたいって思うけど…正直自分の恋愛経験の少なさのせいで、この先のことがまったく想像できない。
なんて悶々と考えていたら
「…… Aちゃん?」
いつの間にかお風呂の用意を終えた山田くんが隣に立っていた。
横をむくと山田くんの顔が…近い!もう目と鼻の先だ。
「うわぁっ!」
「あはは!驚きすぎ。」
「ご、ごめん…。」
「洗いもの終わった?ありがとね。」
「ううん、こちらこそ美味しいご飯作ってくれて本当ありがとう。」
「あ。あと少しでお風呂のお湯溜まるけど…どうする?」
……どうする?
どうするって、どう返事すればいいの?!
一緒にお風呂に入るのは恥ずかしすぎる。絶対に無理だ。
恥ずかしいけれど、断って変な雰囲気になるのも嫌だ。
こんな時…どう答えればいいのかわからない。
ど…どうしよう…!!
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ano(プロフ) - せりかさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです!実は私もせりかさんのお話を読んでまして…コメントいただけて感動しておりました(⑅•ᴗ•⑅)更新頑張ります!これからも宜しくお願いします! (2022年1月16日 7時) (レス) id: 7a1710a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
せりか(プロフ) - こんにちは、初めまして〜。おすすめから来たら面白くて1からパート3まで一気に読んじゃいました。主人公ちゃん気分で青春きゅんきゅんさせてもらってます(^^)更新頑張ってください! (2022年1月11日 17時) (レス) id: 4fa3f7b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ano(プロフ) - まみぽこさん» ありがとうございます!!コメントとても嬉しいです〜!これからもキュンキュン楽しんでいただけるように頑張りますので宜しくお願いします! (2021年11月7日 16時) (レス) id: 7a1710a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
まみぽこ(プロフ) - 最近Hey!Say!JUMPの沼にハマってきた者です!すごくドキドキしたり 有岡くんが間に挟まれて可愛いなって思いました笑 更新頑張ってください!応援してます! (2021年11月6日 23時) (レス) id: 4a93bda961 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ano | 作成日時:2021年10月6日 14時