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＃怪獣現るページ15

∇ME

後ろから聞こえた掠れた低い声。

振り向く間もなくお金が投入され

お目当てのいちごみるくのボタンが光った

「え、」

？「はよ押して」

言われるがままボタンを押してしまい、ガタンっと音を立てて

落ちてきたのは、諦めかけた私のいちごみるく。

何が起こったのか分からずそのまま立ち尽くしてる私の横から

手がのびてきていちごみるくが救出された。

？「うわ、甘そ」

「え゛？！？」

？「え？笑」

「なんで、」

？「足りんかったんやろ？お金」

「へ、？あ、はい」

やっとの固まってた体を動かし後ろを振り向けば

いちごみるくを片手に持った

いかにもいちごみるくが似合わない男の子。

「つるぼーしおん、」

鶴「何でフルネーム？笑」

てか名前分かるんや、って。

分かるも何も、タイムリーすぎるこの前知ったもん

それより本当に同じ大学だったんだ、そっちに驚いてるよ私

鶴「財布、いくら入ってるん？」

「…3円」

鶴「はぁ？怪獣やん笑その辺の小学生の方が持ってんで」

「いやちゃんとおろせばあるもん！」

鶴「そんな変なジュース買うてるからやって」

「これ？これは純喜の、」

鶴「純喜くんからパシられたん？最低やなあの人、笑」

そうだそうだもっと言ってやれ！！

なんて心の中では思ってるけど

急に現れたつるぼーしおんくんにまだ緊張が隠せてない

鶴「はい、念願のいちごさん」

手渡されたいちごみるくは冷たいはずなのに

ぶわっと熱くなるのを感じた。

「あ、お金！返す！」

鶴「ええよ10円くらい笑てか、3円しか持ってへんやん」

「あ、そうだった…大丈夫！純喜が返す！」

鶴「ふはは笑まじで怪獣やん笑」

大きく口を開けて笑うつるぼーしおんくんは

こないだよりも、もっともっとかっこよくみえた。