58-1 葛藤の時間 ページ12
何で、どうして、そんな思いは誰も言葉に出せない。
重い空気を最初に破ったのはカルマだった。
業「…で、理由はなんて書いてあるの?」
殺「何も…書いてないですねぇ」
業「ふーん…理事長ｻﾏは理由も明かさず俺等がAちゃんを『はいどうぞ』って渡すと思ってんだｧ…」
カルマの表情は殺せんせーと初めて会った時と同じように狂気じみている。
殺気が見え隠れしているカルマを宥めるような凛とした声。
A「落ち着いて下さい。少し心当たりがあります…殺せんせー。理事長のところへ行ってきますので、お先に失礼します」
そう言ってAは荷物も持たないままスタスタと教室を後にした。
茅「…なんか冷静だったね。私たちの方が驚いてたというか…」
殺「いえ、決して彼女も冷静ではなかったと思いますよ。荷物も置いて行ってますし」
いつも冷静で、しっかり者ののAが荷物を忘れていくなどありえない。
彼女も余裕などない。
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ﾊﾞﾝ‼
部屋のドアを乱暴に開ける1人の少女。
A「どういうことか説明していただけますよね?…理事長‼」
この部屋の主は、普段彼女が絶対にしない行いを目の前にしても落ち着ている。
全て計算のうちかのように“待っていた”
理「ノックぐらいしないとダメじゃないか」
A「申し訳ありません。しかし冷静でいられない事態になりまして」
理「まぁ…そうだろうね」
余裕綽々な理事長の態度にAはさらに怒り出す。
怒る…いやこれほどかと言わんばかりの殺気を放つ。
A「いい加減してもらえませんか?」
そんなAの様子を見て、理事長はﾆｯと口角をあげると、話し出した。
理「君なら気づいていると思うが、赤城さんが君がE組にいることを認めたからだよ」
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理「全教科100点をとれば、君がE組にいることは認めるということだね」
A「はい」
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A「やはりそうでしたか…」
6月の赤城家と浅野家の食事会の時、正確には場所へ向かう時の車の中での出来事。
この時、自分が話してしまったからこういう結果になったのではないか…
Aの心は罪悪感で満たされた。
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ももか(プロフ) - とっても面白かったので、できればでいいので更新して欲しいです！！ (2019年2月7日 20時) (
レス) id: 84d87895ea (このIDを非表示/違反報告)
しらす - ゆうりさんと同じ意見で、期待させるようなコメントは見たくありませんでした。勝手に完結されてしまうのも、こちらとしては本当に残念です。でも、これからも頑張って下さい。 (2018年11月22日 22時) (レス) id: 8588d81713 (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - ものすごく面白かったのに残念です。でも、ずっと応援しています！この作品が好きだから、作者さんが作る小説が好きだから応援し続けます！もし、もし良かったら作者さんのペースでいいので更新してほしいです。こんなにいい作品滅多にないのでこれからも頑張って下さい (2018年10月9日 20時) (レス) id: c7e146b978 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - この作品が本当に大好きなのでこれで完結なのは正直とても残念です。もし良かったらゆっくりでいいので作者様が更新出来そうな時にしてくれたら嬉しいです。しつこくてすみません。ですが、そんな時が来たら全力で応援しますね。素敵な作品をありがとうございました。 (2017年3月18日 16時) (レス) id: 45aaac57d7 (このIDを非表示/違反報告)
詐欺師 - とても面白かったです。楽しみに待ってます (2017年3月16日 23時) (レス) id: 5de8f988fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさぎ | 作成日時：2015年2月6日 10時
